床はバリアフリーだが・・・
結婚式の前後の日は横浜ベイホテル東急に宿泊しました。
長男がエグゼクティブルームを手配してくれたので、部屋の設備も眺望も最高でした。
バリアフリーにも気を遣っているようで、床はフラットで、宿泊した部屋に限らず、館内全て車いすの走行には全く支障はありません。結婚式や婚約式、食事会等車いすで移動する場面が結構ありましたが、全てスムーズでした。
そうはいっても車いすの妻が快適に過ごせるかというと、そこにはハードルがあります。
手すりがありません。そもそも部屋に手すりを設置しているホテル自体がほとんどないと思います。
ただ、手すりがないと車いすからベッドへの移乗、着替え、洗顔、トイレの使用等は手すりを持って一時的に妻に立ってもらわないと、簡単にはできません。
我が家は手すりがあり
我が家の生活では、
ベッドへの移乗や着替え(紙おむつの取り換えやズボンの履き替え等)は電動ベッドに付属している手すりを使います。
また、ベッドを上げ下げしたり、ソファーの角度を変えることにより、寝起きやベッドへの移乗が楽になります。
トイレには二方向に手すりが設置してあり、妻がこれに捕まって立つことで衣服の脱着ができます。カテーテルも手すりに掛けておくことが出来ます。
洗面所にも手すりがあり、これを持って一旦立ち上がり、手を洗う時は私が支えています。
浴室にも手すりがあり、シャワーチェアーに座る時に便利です
手すりがないので、ホテルではひと手間必要
ホテルに手すりがあることは極めて稀なので、宿泊の際はひと手間必要です。
部屋のトイレ迄は車いすで入れますが、手すりがないので便器への移乗、衣服の脱着、カテーテルの吊り下げは困難です。そこでホテルに設置されているユニバーサルトイレを使いました。幾つか設置階があるので、事前に調べておき、地下2階にあるユニバーサルトイレを主として利用しました。人の出入りが少ないので確実に待たずに利用できます。エレベーターで降りていかなければなりませんが、部屋のトイレを使うより介助が遥かに楽です。中は広くて清潔ですし、シンクの下に車いすが入るので、妻が自分で手洗いできます。宿泊中は何度も世話になりました。
ベッドは立派なものが設置されていましたが、当然介護用ベッドではありません。
車いすをベッド脇につけ、妻を抱えながら寝かせていました。
着替えは手すり代わりに車いすを使って行いましたが、不安定なので気を遣います。
洗面所兼浴室へも車いすで入れますが、それからが大変です。
浴槽には入れませんので、浴槽に湯を張ってそこにタオルを浸し、チェアー(背もたれなし)に妻を座らせて洗うことにしました。
結構面倒くさい作業がいっぱいです。我が家のバリアフリー設備の有難さを改めて実感することになりました。
ちなみに、ショートステイでは介護用ベッドや手すりが設置されていて、車いす生活者でも安心して利用できるようです。
旅行気分は味わえませんが・・・