こてる32用の新主翼、製作編-1
主翼の工法はいつもの僕の工法です。機体の製作記事の中で主翼の製作記事は過去に何回か書いています。今回はこれまで詳しく書いてこなかったことを書きます。
リブ
製作1日目は硬めの正目(クォーターグレイン)気味の1.5mmバルサでリブを切り出しました。
肉抜き穴を開けるのにリブの外径を整形する以上の時間がかかりました。1.5mmバルサでしかも肉抜き穴が開いていると強度が心配ですが、硬め、つまり重いバルサなので軽くしたかったのです。「バカ穴はバカのすること」と言われているように軽量化への貢献はあっても手間に見合う効果は大したことはないんですけどね。
肉抜き穴の位置のセンターがずれていますが透明のフィルムを使うわけでないので気にしません。
組み立て前にバルサに貼り付けた設計図ははがします。紙は結構重量がかさみます。
主桁・プランク材
バルサのストックの中から質の高いものを選んでプランク材にします。
プランク材には主桁の3×3ヒノキを接着しておきます。
主桁のヒノキ棒をアングルでしっかり直線を出して接着すれば主翼が前後に曲がることはありません。また、最初から主桁とプランク材が確実に接着されているのでDチューブ構造が強固になります(と思います)。
後縁材
後縁材は「コ」の字型断面で強度を出すことにしています。
最初は角度が直角のL字型の部材を作ります。なぜ直角にするのかと言えば組み立てが楽だからです。
アルミの角材をあてがって接着すれば直線・直角を正確に出せます。
治具
テーパー翼ですから翼根と翼端では後縁材の高さが違います。アルミの角材にアルミ板を取り付けて高さを調整します。
ネジで止めるとかの高度なことはせず、水性接着剤(洗濯糊でも可)で接着し、グルーガンでずっこけないようにします。洗濯糊で固定すると主翼の組立ての後でアルミ板をむしり取って水拭きすれば簡単にきれいになります。
治具はこんな感じで原寸図の上に置いただけです。もっとしっかりしたものの方が良いに決まっていますがこんなのでも結構正確な主翼ができます。
主桁を接着したプランク材とL字型の後縁材をジグの上にのせて重しを掛けながら組み立てます。50mmの直方体のブロックでリブが図面どおりの位置に来るようにします。重しはゆがんだ部材を押し付けて真っすぐにするという感じではなく、部材が動かないようにするだけのものです。
この日は片方の主翼のリブと半リブを主桁・プランク材と後縁材に結合しました。接着剤が乾けば治具から降ろすことができます。非常にヘナヘナな状態ですが歪むことはありません。