司法書士の山口です。
SNS広告で見たことある「借金救済制度」なる言葉。
「国が認めた借金救済制度」なんて表現にもなっていますね。
法的に借金が整理できるものを、債務整理（さいむせいり）と言います。
みなさんも知っている自己破産から、任意整理や個人再生、特定調停といった借金整理を債務整理と言います。
借金救済制度の広告は、この債務整理へ誘導するもの。
そして、この債務整理ははるか昔から存在しているもの。
ここ数年でできた制度でもない。
「そんな制度ができたのか！」
と思われている方がいたとしたら勘違いです…。
債務整理だ！
任意整理だ！
と言っても、広告を見てる人に伝わらない。
広告のクリック率もいまいち。
…というわけで、債務整理・任意整理という言葉を使わずに広告しよう。
こうして生み出されたのが「借金救済制度」というわけです。
「借金減額診断」も同じような事務所が使っている広告です。
この広告の中で問題なのは「借金がなくなった！」「借金が免除された」など、借金減る系のもの。
自己破産をすれば、借金の支払いは0になる（こともある）。
個人再生をすれば、借金を減らせる（こともある）。
過払い金が発生していれば、借金が0になることも減らせることもある。
しかし、任意整理では借金自体は減らない。
それなのに、この広告をもとに任意整理へ誘導する弁護士・司法書士事務所がある。
これが「誇大広告」と言われているわけです。
弁護士会自体が、弁護士広告に注意喚起を出している。。
「広告と現実の手続きに差がある」
「ろくな説明もしないまま高い費用を徴収」
「依頼者に2次的被害を与えている」
こんな点が問題というわけです。
もちろん、大多数というかほぼほとんどの弁護士や司法書士はしっかりしている。
しかし、ほんの一部の弁護士や司法書士ではそういう人もいる。
こうした現状は覚えておく必要はあります。
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