低予算ながら寝室のオーディオを買い替えたら世界が違って見えた(前編)~ YAMAHA NS-B330
Contents
こちらがそのスピーカー!
前面は艶のあるピアノブラックなので
撮影している私のセーターが映り込んでいます (^^;)
オーディオの買い換えを検討
長らく寝室で使ってきたJVCのコンポ「EX-AR9」、ウッドコーンのスピーカーを持つ、とても繊細な音質を聞かせてくれる名機です。十数年前、129,800円で購入しました。以前、こちらに記事を書きました。
ただ、小型スピーカー故に、クラシックでオーケストラ作品などを聴くのには物足りず、サブウーファーを使ったりと、色々と工夫しながら使ってきました。このところ経年変化のせいか、そろそろ買い換え時期にさしかかってきたかも……と感じる事があり、情報収集。
自分の年齢を考えると、寝室用のオーディオセットの買い換えはあと何度あるやら?そこでど~んと貯金を使い果たして、超高級オーディオを買い求めるというのも手だとは思うのですが、貧乏性が身についているので (^^;)、それは考えにも及びません。さらに、ドンシャリ好きの自分の耳には高級オーディオなんてネコに小判。もったいないとも感じています。
予算は10万円以下。できれば7~8万円くらいに抑えたい。それでスピーカーとアンプを……と考えて探し始めてみると、すぐに候補が挙がってきました。
スピーカー選び
こちらは購入前、寝室のオーディオ!
下にちょっとだけ黒く見えるのはサブウーファー
まずスピーカー。(アンプは次回の記事でご紹介しますね)
こちらは寝室に置くので、当然、大きな物はダメ。ブックシェルフタイプとなります。すでにFOSTEXのサブウーファーはあるので、低音にこだわる必要はないのですが、現在のEX-AR9のスピーカーはさすがに小型すぎて、どう調整してもサブウーファーとの中間のレンジの音が痩せてしまう現象が起きています。そう考えるともう少し余裕のあるレンジのスピーカーを……と、見てみるとすぐに気になるのが YAMAHA(ヤマハ)の伝説的な激安スピーカー「NS-BP200」。2本で1万ちょっとという値段ですが、奇跡的に素晴らしい音がするということで、長年のベストセラー。
値段を見て本当に「うそ~!この値段で?」と思わず思ってしまうのですが、多くのレビューを見てみるとどうやらちゃんと鳴るらしいどころか、倍以上の値段のスピーカーをも凌駕する出来栄えとか。一旦製造中止となっていたらしいのですが、なぜかAmazonのYAMAHAストアでのみ継続販売。しかも、現在もベストセラー。
いったんNS-BP200に傾くが……
うーん、これは良いかも!が、デザイン的に前面のサランネットの形状がひょうたん型で、これはちょっとなぁ……。それに、もう少し予算には余裕があります(って、大した額ではないですが)。
さらにネット情報を色々と当たります。以前はお店に出向いて実際の音を聞かないとわからなかったものですが、ありがたいことに昨今はYoutubeで様々なスピーカーやアンプの比較動画があり、ある程度の音の特徴は知ることが出来ます。幸いにしてNS-BP200は人気故、色々なスピーカーとの比較動画が出てきます。それらを聞いてみると、かえってNS-BP200の凄さを感じることになります。
「確かにこの音は好みだ!」
音の「善し」「悪し」なんて正直、KAY2の耳はデタラメなのであまりよくわかりません。ただ、音の「好み」ははっきりとあります。輝かしい高音。そしてしっかりとした低音という2つ。特にクラシックのオーケストラを好んで聞くということもあり、低音はしっかりと出ていないと困るのです。
このスピーカーはあきらかに低音が強く出ること。そして、高音もすっきりとしていることから好ましく思えます。比較されていた他の有名海外製スピーカーと比べても、こちらがいい!
このスピーカーに傾きつつあったのですが、当然のことながら予算的にもう少し余裕があるのであれば、この上位機種を探してみよう……となり、同じYAMAHAのスピーカーを見てみると、「NS-B330」が目にとまります。価格は倍以上の36,645円(Amazon)となりますが予算内には収まるかも。さらに調べて、動画などでも音を聞いてみるのですが、基本的には先ほどのNS-BP200と音の印象は一緒。ただ、よぉく聞くと、ヴォーカルなどではNS-B330の方がより好みに近いかなと。中音域がより芯のあるように感じます。とはいえ、両者互角、これは完全に好みの問題。実際、NS-BP200の方が良いと仰る方も多いと思います。だったら安い方がいいでしょう!値段が倍違うのですから。ただ、私の場合、NS-B330の方に魅力を感じたのは、前述のわずかな音の違いと、もう一つはサランネットの形が標準的で寝室に置いても悪くないことにあったという、オーディオマニアの風上にも置けない理由でありました。(笑)
参考にしたのは以下の動画でした。。
Ricky Audioさんに感謝です!
そして、こちらも
Yoshihito MIKIさんに感謝です
さらに、内部を分解して紹介して下さる方のサイトで両方を見比べてみます。なぁるほど!価格差は素材の違いなど、それなりにあるのですね!
筆者のくしゃみさんに感謝です。
ということで、納得。NS-B330にしよう!
となりました。
YAMAHA NS-B330を購入。その印象はまさに好みの音
上から見ると両サイドには膨らみが
手のかかる工夫がなされた造りになっています!
Amazonで注文し、届く予定の日。実は次回紹介するアンプもこの日に到着予定です。
久々のステレオセット(と今時もまだ呼ぶのかな?)の購入とあって、朝から目がバッチリと覚めます。小学校の頃の遠足の日の朝のよう。(笑)
昼前に無事に届きます。
まずは想像よりもコンパクトな箱を見て、ああ、これで2本のスピーカーが収まるんだなぁ……と改めて感心します。
さっそくスピーカーの箱を……。丁寧に梱包されており、その工夫にも感心します。サランネットが外れないようにというバンドのような布だったり、あるいは天板などの傷が付かないようにと言う布だったり……。
そして、取り出して寝室にセット。まずは今まで使っていたEX-AR9のアンプにつないでみます。アンプからのスピーカーコードはバナナプラグをつけていますので、差し込めばすぐに利用出来ます。
まずは大好きな定番、カーペンターズの「イエスタデイ・ワンス・モア」を。これ、古い録音ではなくリマスターされたアルバム「Gold」の音源で。
短いイントロのピアノ、そのピュアな音、そしてカレン・カーペンターのすがすがしい透き通ったような、それでいて芯のあるつややかな声。おお、これはまさに自分が望んでいた音そのもの!
そして低音に驚く!
さらにドラムスの音にビックリします。
あれ?サブウーファーのスイッチ入れてた???
いや、サブウーファーの電源は入っていないぞ。でも、ほとんど同じような低音が鳴っている!!!
そう、予想以上に低音が出ています。これ、寝室で楽しむのならサブウーファー必要ないかも!
そのことに猛烈に驚きます。いや、このステレオを買った頃の13年前、ここまで低音が響くブックシェルフはあまりなかったぞ!!!13年の時間による技術の進化でしょうか。(この点は調査不足で、当時すでにNS-BP200が発売されていたことを後で知ります)
セッティング~位置(高さ)には気をつける必要が!
ホーンツイーターがテーブルよりも
下になるようにセットして解決!
当初、寝室のテーブルの上にスピーカーを置き、聞いていたのですが、寝室なので、ベッドに横になります。その瞬間、音が大きく変化しました。
「あれ?高音域が急に落ちた!」
あわてて音質調整をしようと起き上がると……
「あれれ?音、元に戻った!」
身体を色々と動かしてみた結果、非常にシンプルな事実に気がつきます。
スピーカーから2m離れた位置で聞いているのですが、耳の位置がスピーカーのホーンツイーターよりも低くなると突然高音域が落ちるんです。どうやら、ツイーターがホーンタイプのため、音の放射の際に指向性があるようなのです。遠くで聞けばさほどではないのでしょうが、スピーカーの位置が近い場合には要注意です。その後、低めのスピーカースタンドを利用して、ベッドで聞く時もツイーターが耳よりも下に来るように工夫をしたところ、しっかりと高音域も音が届くようになりました。
結論~寝室の音の風景が全く変わった
サランネットも標準的なもので
どこに置いても違和感がありません
さらに、オーケストラ作品や室内楽などを鳴らしてみますが、いずれにしても見事なまでに自分好みの音が出てくることに驚きます。ただし、オーケストラのコンサートバスドラム(大太鼓)の音はこのスピーカーからはムリ。やはりFostexのサブウーファーの助けが必要でした。でも、それ以外の音楽を聴くにはこのスピーカーだけで十分!そう感じさせるだけの力量を持っています。
なによりも自分好みの音ということが一番!高音の輝き(やや控え目ですが落ち着いた響きです)、そして響きのある低音と、まさに自分が求めていた物とぴったり合致します。いままで使ってきたEX-AR9も素晴らしいセットでしたが、目の前に広がる音の世界が大きく異なります。そう、別世界です!
予算をもっと削りたいのならば、きっとNS-BP200でも十分満足できたかもしれませんが、これは本当に買って良かったと思うスピーカーです。
これから長いおつきあいをしていきたいと思います!
次回はこの日一緒に届いたネットワークレシーバー兼AVアンプ、marantzのM-CR612の印象を!
追記1:購入後に知ったのですが、AV Watchさんが開発者にインタビューした記事はとても興味深いものでした。
追記2:その後3週間ほど使ってみて益々本機の音に惚れ込んでいます。高音と低音の魅力は前述の通りですが、中音域の奥深さなどもとても気に入っています。オケの音もよいですし、特にピアノの音がとても綺麗で深みがあり、とても満足していて、もう1セット同じものを仕事部屋にも欲しくなったほどです!
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