前回ご紹介した『亀屋良長』さんの「桃の菓」。
先週東京に行く道すがら、京都駅の伊勢丹で無事にゲット。件のお方にお渡しすることができました。
そのついでに、ずっと気になっていた一品をお試ししましたので、今回はそちらについて書きたいと思います。
亀屋良長 ジェイアール京都伊勢丹店
京都のお土産を買うとき、品揃えの点でピカイチなのはやはり『伊勢丹』さん。
お煎餅の『蕪村庵』さんに豆菓子の『豆政』さん、佃煮の『京・くらま林』さんと、私の中のテッパン京都土産を軒並み取り扱っておられます。
『亀屋良長』さんの烏羽玉もそのひとつ。
すっかり代表銘菓となった「スライスようかん」を中心に据えたディスプレイです。
今は夏限定のパッションフルーツ味が売り出されていますね。焼いたパッションフルーツってどんな味わいなのかしら。
実はここには、「日持ちしないから人にはあげられないけれど、とっても気になる」お品がありました。
それこそが「旬の烏羽玉」。
月替わりで三種類ずつ。年間で三十六種類もの、個性豊かな「烏羽玉」を作っておられるのです!
いつもお見かけしていたものの、これまでお試しする機会がなかったこちら。
これを東京に向かう新幹線で食べてしまおう!と思ったわけです。
旬の烏羽玉 晩夏(2024年7月)
今回いただいたのは、7月1日発売の「晩夏」というフレーバー。
淡い色合いがとっても可愛らしい。
左から、「ライチ」「マンゴー」「キウイ」。全て白餡ベースのお品です。
撮影は自粛しましたが、ライチとキウイの中には小さな寒天のキューブが入っており、爽やかで美しい断面でした。
持参したフォークで割ってみると、ぷるんとした表面の寒天は「烏羽玉」と全く同じ質感です。その中には色鮮やかなフルーツのあんこ。
まず「ライチ」は、ほのかな甘みがライチそのもの!「あざとい!」と思ってしまうほど可憐なお味です。寒天の食感と微かな塩気が夏らしい。素晴らしくフルーティーで、とっても美味しいのですが、冷やすとさらに美味しくなるような気がいたしました。
「マンゴー」も「マンゴーだ!」と笑ってしまうくらい果実味に溢れています。甘いけれど、ちょうど「まさにその果物を食べたときに感じる」くらいの甘みに調整されているよう。トッピングはドライフルーツにしては瑞々しく、「セミドライかしら?」と思いました。こちらは常温でもドライマンゴーのようで、違和感なく美味しくいただきました。
「キウイ」が一番、独創的なお味です。酸味よりも甘さと香りを強く感じました。なんと種が練り込まれており、シャキシャキとした食感がアクセントになっています。手の込み具合が、さすがとしか言いようがありません。どことなく杏仁豆腐のような風味があるのが不思議。きっと、冷やしたときに一番真価を発揮するのがこの子だと思います。
三種類いただいてみて、一番ハッとする美味しさを持っていたのが「ライチ」でした。「マンゴー」は間違いなく美味しいのですけれど、やや予想通り、期待通りのお味に収まっている印象。対する「キウイ」の攻めっぷりは素晴らしく、ぜひ冷やしてもう一度いただいてみたいところです。
いずれも果実そのもののお味で、もし事前に何のフレーバーか聞いていなかったとしても、クイズにならないくらい簡単にわかったことでしょう。それほどフルーティーでありながらも、上品な甘みの「あんこ」としての矜持を保っているところに、本家の「烏羽玉」へのリスペクトを感じました。
お日持ちは当日中。全部いただいても百キロカロリーを切るヘルシーさで、駅弁と併せたご購入もおすすめです。
ただ、夏の烏羽玉に関しては、お家の冷蔵庫で暫く冷やした方が、最大の魅力を発揮してくれるかもしれません。
四季折々の素材を使い、職人のセンスと技術がいっぱいに詰まった「旬の烏羽玉」。
インスタを拝見しますと、秋には南瓜やさつまいものフレーバー、冬には道明寺やお餅とあんこの組み合わせが楽しめるよう。如何にも私好みで、今からとっても楽しみです!