【空き家問題】逃げるは恥だが役に立つ?
こんにちわ。FPの金蔵(きんぞう)です。
先日*のブログでお伝えした通り、先週の三連休に実家の空き家を賃貸に出すため、入居希望者さんに内見してもらいました。
結果はまずまずの反応だったのですが、その後よく考えた末に、賃貸に出すのはやめにしました。
一番大きな理由は、以前読んだ空き家処理の本に出てきた、「空き家の賃貸は回り道」という言葉です。
つまり、お金や手間をかけて、古い家をリフォームして賃貸しても、いずれは入居希望者もいなくなり、最終的に売却処分することになるということです。
当初は、数年の賃貸で解体費用だけでも捻出できればいいかなと軽く思っていたのですが、大掃除をしてみて、家の痛みが思ったより進んでいることに気づきました。
もし、どなかにご入居いただく場合は、まずは大家として、きちんと家を住める状態に修繕にしなければいけません。
しかも、今後古い家を維持管理していくためには、定期的なメンテナンス費用も必ず発生します。
エリア的に高い家賃を取れる場所ではないので、トータルの家賃収入と、それら修理、維持管理費用を比較した場合、ほとんど利益が出ないのではという結論です。
今後、解体費用がなるべく安くなるように、家の中の残った家財を全て処理しておいて、いつでも壊せる状態にしておき、売却に向けて少しづつ準備を進める予定です。
空き家処理において、賃貸という選択肢で、その家を保持したまま、踏みとどまって戦う方法もありますが、売却という逃げる道を選ぶことが正解の場合もあります。
不動産の場合、立地、賃年数、間取り等、同じモノが二つとないので、どちらの道を選ぶかは、個別の案件ごとに判断しなければいけません。
数年前に、『逃げるは恥だが役に立つ』というドラマがありましたが、このタイトルはハンガリーのことわざで、「問題と向き合わず逃げることは恥ずかしく見えるが、逆にそれが最善の解決策になることがある」という意味だそうです。
今回の空き家問題では、素直にこのことわざに従ってみようかと思います。
ちなみに、このことわざには、もう少し踏み込んで「自分の戦う場所を選べ」という意味もあります。
自分にとっての資産運用の主戦場は、あくまでも海外株式/債券への長期投資です。
なぜなら市場価格の透明性や長期での成長性と安定性、プラス換金性で、個人が取りうる最も手軽で安全で有効な資産形成の手段だからです。
不動産という自分に不慣れな戦場はなく、今後も自分の戦いやすい場所で戦っていくつもりです。
*24年2月24日 【空き家問題】貸すのか、売るのか、それが問題