日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

十代の狼  1960年 日活

監督 若杉光夫 脚本 原源一

出演 青山恭二 吉行和子 佐野浅夫 梅野泰靖 杉山俊夫 木下雅弘 内藤武敏

   斉藤美和 田中敬子 原ひで子

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青山恭二・吉行和子

 

浜ちゃん(西田敏行)が亡くなった。76歳は若すぎる。そういえば先日ひっそり映画評論家の白井佳夫さんも亡くなった。92歳。長生きでした。

古い邦画と言っても平成初期だってもう30年以上前なので古いといえば古いです。

私が好きで見ているのは1950年代~60年代なので主役級の男性陣はほぼこの世にいない。しかし女優さんは結構生きている人が多い。それが1940年代のものとなると女優さんでも子供じゃないと生存者はなかなかいない。無声映画なんて全てこの世にいない人なんだよね~と思って見ると不思議な気持ちになります。この作品のメインな俳優さんたちもすでに亡く、吉行和子は存命中。1935年生の89歳。やっぱり女性は長生きですね。

 

田舎から東京に出て来た娘を狙う街の愚連隊。その仲間に入った鉄夫(青山恭二)は同郷の由枝(吉行和子)が恋人だ。休みの日に浅草で二人を見かけた愚連隊の兄貴分(梅野泰靖)の修らに由枝を連れてこいと脅される。彼らは娘たちに乱暴を働くのだ。

鉄夫は由枝を逃がし、愚連隊のメンバーから制裁を受ける。しつこく由枝を差し出せという修たち。

ある晩、夫婦が殺されているのをその家の女中(田中敬子)が発見する。中年も過ぎた浅草署の刑事、松下(佐野浅夫)は長年の勘で犯人は街の愚連隊だと主張する。

松下は他の刑事から彼の捜査方法は古いと思われていることを気にしている。ここでなんとか殺人犯を逮捕したい。

早速、事件の家の女中に誰か気になる人を見なかったか?と聞きこむと、事件がおこった晩、野次馬の中に右頬にほくろのある20歳くらいで茶色のジャンバーを着ている男がいたという。彼はニヤニヤ笑っていたというのだ。

白髭橋付近の酒の店。松下のおかげで街娼から足を洗ったゆり(斉藤美和)から右頬にほくろのある若い男が札束をもって現れたときいた。

そこで向島近辺の愚連隊に目星をつけ、たまり場である店へ向かう。

そこには騙されて連れてこられた由枝がいた!しかし、松下は彼女を助けることはせず、修から鉄夫を追うためにその場を後にしてしまう。

刑事なら娘を助けないの??と思いきや彼はその後すぐに警察に電話し応援を頼む。

(良かった)

警察が踏み込んでくる前に、鉄夫は修たちに拳銃をちらすかせ、監禁されている由枝ともうひとりの娘を助ける。

と、いうことは夫婦殺しの殺人犯はやはり鉄夫???

しかし事件は意外な方向へ。

愚連隊の兄貴分を演じた梅野泰靖。彼を初めて意識したのが「男はつらいよ」で博さんの兄役でした。その後、日活の古い映画をみるようになると悪役が多かったのに驚きました。

木下雅弘・梅野泰靖

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