今日8月19日は私の最愛のミュージシャンであるジョン・ディーコンの73歳のお誕生日。
穏やかにイギリスのどこかで家族と一緒にお祝いしているでしょうか。
映画を観てQUEENを好きになった私、特に彼から目が離せなくなったのはその佇まいはもちろんベースという楽器の音に初めてはっきりと「惹かれた」感覚があったからでもあります。ロックもジャズも歌謡曲も、あらゆる曲でベースは使われているはずなのにそれまであまり気にしたことがなかったのです。今ではすっかり何の曲を聴いてもまずベースの音が気になるようになってしまいました。
事実上の引退を経て何年経っても、彼のファンは世界中に存在していてYouTubeやSpotifyでファンが作った動画集やプレイリストを目にします。よく一番メンバーの中では目立たないという言われ方もしているようですが、そんなことはどうでも良いのです。世界的ヒット曲を生み出した偉大なソングライターであり、今も多くのミュージシャン&リスナーに愛されるベースプレイヤーだというのが事実です。
他のメンバー同様、彼も個性的なエピソードが盛りだくさんな人です。
大学では電子工学を専攻し、“Deacy(ディーキー)アンプ”と呼ばれる自作のアンプをブライアンに提供したというほど機械いじりが得意。ブライアンのレッド・スペシャル自作と並ぶQUEENトリビアですね。
ジョンがQUEEN内でビジネス面での意思決定に大きな役割を果たしていたことも、楽曲カタログ売却ニュースが報じられた2024年の今再注目されているのではないでしょうか。当時のジョンがビジネス的視点から自分たちのバンドを客観的に見て、楽曲の方向性やライブの企画運営、プロモーション活動などの舵取りも考えていたのかなと想像します。
ロックバンドが自ら主導権を握ってビジネス的に成功した例がKISS(参考)以外に探し出せなかったので断言はできませんが、ジョンは「ミュージシャンがビジネス感覚を持つこと」の重要性に早くから気づいていたミュージシャンのひとりだったかもしれないと推測します。
ムック本「ジョン・ディーコン」を引用しながら70年代のインタビューで本人が語った言葉を参考にすると、「バンドメンバーそれぞれに役割があり平等であることを重んじている」という趣旨の発言があります。ビジネス面でバンドを支え、曲を作りといくつも役割をこなしていたジョン。きっと充実した日々であったと同時に相当な重圧があったでしょう。映像や写真に記録された彼の笑顔はとても素敵で印象的ですが、特に80年代以降は自分を鼓舞しプロとしての仕事を全うするために身に着けた振る舞い…という一面もあるように思えます。
ジョンの引退とQAL不参加については、ファン歴まだ5年ほどの私には語れる知識がありません。でも、彼は多くの楽曲とプレイ(もしくは、インタビューなどで見せるリラックスした姿)で最高のパフォーマンスをファンに残してくれているので、それだけを素直に受け取って楽しめばいいのだなと思います。先日、ジョンがロジャー&ブライアンとコンタクトを取っていて、公の場で再会もありうるかというようなフェイクニュースがネットに広がり相当私は動揺しましたが基本的には↑のように考えています。
ファンとしては彼がもう一度ミュージシャンとしての姿を見せてくれることを期待してしまうのですが、それはここにこっそりと書くだけにしておきます。
ジョン、世界中にいるファンはあなたの曲とあなたが大好きです!