就労継続支援事業所B型の経験談:私が得たことと学んだこと

本ページにはプロモーションが含まれています。
本ページにはプロポーションが含まれています。
就労継続支援
記事内に広告が含まれています。

十年ほど前、私は就労継続支援事業所B型に通所していました。この文章では、私の体験を通して事業所の様子や利用者の活動内容をご紹介します。あくまで私個人の経験談であり、事業所によって異なる点があることをご了承ください。

通所の流れ:送迎バスでの移動

朝8時、自宅近くのバス停に送迎バスが到着します。このバスは利用者の自宅近くを順番に回り、みんなを乗せて事業所へ向かいます。私たちはこの事業所を「センター」と呼んでいました。

センターに到着すると、利用者たちはそれぞれの所属先へ向かいます。就労部門以外にも生活介護部門があり、生活介護利用者には職員が直接出迎えに来ていました。

就労部門の選択と私の担当

センターの就労部門は、「農園」「手芸」「部品組み立て」に分かれていました。私は「手芸」部門に所属し、そこでの作業に取り組みました。

最初の頃、私は週2回の利用に留めていました。というのも、対人スキルがまだ低かったため、少しずつ慣れていこうと考えたからです。初めのうちは染色した布を洗ったり、フェルトでぬいぐるみを作るために型紙を使ってフェルトに印をつけたりする作業をしていました。しかし、はさみの扱いが苦手だった私は、支援員さんの判断で別の作業を任されることになりました。

自分に合った作業との出会い

次に与えられた作業は、タオルに印をつけてゴムをつける作業でした。この作業は私に合っていたようで、長く続けることができました。このタオルは染色され、ゴムを外した部分に模様ができる仕組みになっています。完成品は他の手芸作品とともにお店に卸され、その収益が私たちのお給料の一部となります。

やがて作業に慣れてきた私は、ミシンを使って袋を作ったり、時にはミシンの掃除をしたりするようになりました。これらの作業を通じて、徐々に自信をつけていきました。

仲間とのつながりとコミュニケーションの成長

同じ作業をする利用者と顔を合わせるうちに、自然と仲良くなり、コミュニケーションが取れるようになりました。それまでは人付き合いに苦手意識がありましたが、作業を通じて仲間との交流が楽しく感じられるようになったことは、私にとって大きな進歩でした。

お給料と利用者のやりがい

私たちの給料は振り込みではなく手渡しでした。私は週2回の利用だったため、給食代に消える程度の金額しかもらえませんでしたが、それでも自分で働いて得たお金を受け取る経験は特別なものでした。少額であっても、自分の仕事が社会の中で価値を生んでいるという実感を得ることができました。

楽しいイベントと心に残る思い出

センターでは作業だけでなく、新年会、忘年会、クリスマス会、文化祭などのイベントがありました。また、希望者が参加できる遠足も数か月に一度行われており、日常の楽しみとなっていました。

特に印象に残っているのは、新年会での書き初めです。当時、現役の書道教師でもある支援員さんに「県の芸術祭の書道部門に作品を出してみないか」と勧められ、練習を始めました。しかし、筆での表現が難しく、支援員さんが提案してくれた新聞紙を丸めて潰したものを筆代わりに使う方法を試してみたところ、独特の表現が生まれました。

その結果、私の作品は「県議会議長賞」を受賞しました。支援員さんたちはとても喜んでくださり、私にとっても大きな励みとなりました。表彰式には出席しませんでしたが、後日盾と賞状が届き、今でも大切に保管しています。

支援員さんの丁寧なサポート

支援員さんたちは利用者の特性をよく理解し、一人ひとりに合ったサポートをしてくれました。苦手な作業を得意な作業に切り替えたり、無理のない範囲で新しいことに挑戦させてくれたりするなど、細やかな配慮がありました。

現在の就労支援の利用方法

最近では、就労継続支援事業所B型を週2回利用しつつ、就労移行支援事業所を週3回利用するといった組み合わせが可能だと聞きます。ただし、自治体によって条件が異なるため、事前の確認が必要です。当時、私がこの情報を知っていれば、2つの事業所を併用してさらに充実した通所生活を送ることができたかもしれません。

終わりに:私が得たものと伝えたいこと

私がセンターで過ごした時間は、働くことの意義や人とのつながりの大切さを学ぶ貴重な経験となりました。支援員さんの的確なサポートのおかげで、自分の特性に合った仕事を見つけ、自信をつけることができました。

これから就労継続支援事業所を利用しようと考えている方にとって、この体験談が少しでも参考になれば幸いです。利用する際には自治体や事業所ごとの条件をしっかり確認し、自分に合った働き方を見つけてください。

タイトルとURLをコピーしました
  翻译: