アート・書

明治期の重文「旧相馬家」をホテルに　年内開業目指しCF　函館

　北海道函館市にある明治期の建築物で国指定重要文化財（重文）の「旧相馬家住宅」の保存・継承を目的としたホテル事業計画が発表された。不動産クラウドファンディング（CF）で資金を募り、住宅の購入や維持の費用に充て、年内のホテル開業を目指す。　歴史的建造物を利活用する「バリューマネジメント」（東京・他力野

点字毎日　渋谷・触れられる作品展　全盲の光島貴之さんら出展　「頭を切り替え『色点字』」

　京都を拠点に活動する美術作家、光島貴之さん（全盲）と今村遼佑さんによる「＜感覚の点P＞展」が東京都渋谷公園通りギャラリーで始まった。自由に触れて、触覚や聴覚でも味わえる意欲作が並ぶ。（1面にカラー写真）　「点P」とは数学の式などで使われる任意の記号。ここに何を代入するかで異なる数値が出るように、一

残りの人生は…　マレーシア・フィルとOEK率いる広上淳一さんの夢

　国内外で活躍してきた指揮者の広上淳一さんが新たなステージへと踏み出した。今年1月、マレーシア・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督に3年の任期で就任。国内ではオーケストラ・アンサンブル金沢（OEK）のアーティスティック・リーダーを務めておよそ2年半になる。「音楽家としての最後の完成段階に入っていきま

山陽新幹線　あす全線開業50周年　地図で見る沿線の歴史　北九州市・ゼンリンミュージアム　／福岡

　全線開業50周年を10日に迎える山陽新幹線をテーマにした地図の企画展「影面（かげとも）の道から山陽新幹線へ」が、北九州市小倉北区のゼンリンミュージアムで開かれている。西日本の人や物の往来を支えてきた山陽道の歴史や現在の沿線の状況を、約30点の地図や鉄道地図などで知ることができる。5月25日まで。　

あす全線開業50年　山陽新幹線の歴史　地図で沿線の変化紹介　ゼンリンミュージアムで企画展　／福岡

　◇古くから人や物の往来支える　始まりは律令制度「影面の道」　全線開業50周年を10日に迎える山陽新幹線をテーマにした地図の企画展「影面（かげとも）の道から山陽新幹線へ」が、小倉北区のゼンリンミュージアムで開かれている。西日本の人や物の往来を支えてきた山陽道の歴史や現在の沿線の状況を、約30点の地図

五條市図書館学習コン　最高賞に井谷さん（五條小5）　平和な未来訴え　／奈良

　「五條市図書館を使った調べる学習コンクール」（市教育委員会、市立図書館主催）の表彰式が2月24日、市役所であった。小学生の部では最高の市長賞に市立五條小学校5年、井谷愛美さんが受賞。「戦争と平和」のタイトルで、ロシアによるウクライナ侵攻や広島・長崎の原爆投下などについてファイル29ページにわたって

下関出身の服飾デザイナー、浜井さん映像交え解説　特別展「グライズデール・アーツと下関」　／山口

　◇「日本の知恵　世界を席巻すれば」　下関市立美術館（下関市長府黒門東町）で開催中の特別展「グライズデール・アーツと下関」（下関市立美術館、毎日新聞社、tysテレビ山口主催、下関市立大後援、グライズデール・アーツ企画協力）で8日、下関市出身の服飾デザイナー、浜井弘治さん（61）のギャラリートークがあ

我こそは武将なり！！　“甲冑”試着や影絵劇鑑賞　「なばり学」児童ら江戸時代体験　名張　／三重

　名張市の旧市街地・旧町で江戸時代を学ぶ「親子で学ぼう『なばり学』教室」（市教育センター主催）が8日、名張市丸之内の名張藤堂家邸跡（県史跡）などであった。小学生9人と保護者が、江戸時代の雰囲気が漂う上級武家屋敷と商家を訪ねた。歴史好きの児童らが、軽い素材の甲冑（かっちゅう）を身につけ、武将になりきっ

「筆は命を映し出す」　芙蓉三人書展　大石さんトーク　きょう閉幕　／静岡

　県立美術館（静岡市駿河区）で開催中の「第二回芙蓉三人書展」（毎日書道会、毎日新聞静岡支局、県書道連盟、現代書作家展・しずおか運営委員会後援）で8日、「象書」の大石千世さん（81）がギャラリートークに登場した。　大石さんは毎日書道展参与会員で現代書作家展・しずおか運営委員長を務め、今回13点を出品し

多彩な力作643点ずらり　千葉市民美術展　14日まで　／千葉

　「第56回千葉市民美術展覧会」（市展）が同市中央区中央3の市美術館で開かれている。展示会場には日本画、洋画、彫刻、工芸、書道、写真、デザインの7部門の力作が並ぶ。14日まで。　市展は同市美術協会と同市文化連盟が主催し、同市などが共催。1970年に始まり、千葉市にゆかりのある美術愛好家らが日々の創作

「旧相馬家」ホテルに　CF活用　年内開業目指す　函館　／北海道

　函館市にある明治期の建築物で国指定重要文化財（重文）の「旧相馬家住宅」の保存・継承を目的としたホテル事業計画が発表された。不動産クラウドファンディング（CF）で資金を募り、住宅の購入や維持の費用に充て、年内のホテル開業を目指す。　歴史的建造物を利活用する「バリューマネジメント」（東京・他力野淳社長

浮動

／291　上田岳弘　倉田悟・絵

　アクタルは彼の隣に座り、また何往復かバーラト語でやりとりをし、最後には握手をし、肩を叩（たた）いて笑いあった。「勝手ニ盛リ上ガッテシマッテスミマセン」　アクタルが言った。「昨日この街でイベントがありまして、大変な賑（にぎ）わいでしたね。でもすみません、残念ですが、今日はお客さん少ないね。ちょっと呼

やさしい地上げ屋

／26　辻村深月　画　佐伯佳美

　クレールミキは、当時で考えると、デザイナーズマンションの走りというやつだったのではないだろうか。四階建て、各階五部屋ずつの二十世帯が入った小ぶりで瀟洒（しょうしゃ）なマンション。一目見た瞬間から心奪われた。　赤茶色のレンガ風のタイルに、ちょんと裾が傘みたいに広がった屋根。コンクリートがしっかり詰ま

村上春樹作品から読み解く「出会い」で大切なこと　河合俊雄さん新著

　出会いで最も大事なものとは何だろうか。人々がバラバラに生きる現代において、我々はいかに他者と深い結び付きを持つことができるのだろうか。　臨床心理学者の河合俊雄さんは、新著『村上春樹で出会うこころ』（朝日選書）で「出会い」をキーワードに村上春樹さんの短編小説を読み解いた。初期作品からの変化をたどり、

「対話を生むきっかけに」　イランに渡った美術家が表現するもの

　中東の風景をバックにした男女の人形の写真。おしゃれで可愛く見えるが、これはイランやパキスタンなどで女性が父や兄弟たちによって命を奪われる「名誉殺人」の発端となった場面を再現している。大阪府在住の美術家・井上裕加里さん（33）は「“自分ごと”として考えられる作品をつくり、対話を生むきっかけにしたい」

佐賀城「奥」エリア調査へ　県が新年度から発掘着手　庭園や「御風呂屋」跡など　藩主の生活解明期待　／佐賀

　県は佐賀城本丸御殿にある「奥」エリアの発掘調査に2025年度から着手する。藩主の私邸にあたる「奥」を調査することで暮らしぶりや生活様式を解明していく考えだ。　県立佐賀城本丸歴史館によると、佐賀城本丸御殿は江戸時代に火災で一時焼失したが、肥前佐賀藩の10代藩主、鍋島直正が再建。明治～大正期に取り壊さ

土佐藩奔走迫る　天誅事件企画展　坂本龍馬記念館　／高知

　幕末に尊王攘夷（じょうい）派が各地で起こした暗殺活動「天誅（てんちゅう）事件」に対する土佐藩の動きに迫った企画展が高知県立坂本龍馬記念館で開催中だ。藩の役人らが事件の対応に奔走し、時に翻弄（ほんろう）される様子を史料30点ほどとともに紹介する。　入館料は一般が700円、高校生以下は無料。4月6日ま

いばらき「館」を歩く

那珂市歴史民俗資料館　ブラジル移民の父　／茨城

　＜いばらき「館（やかた）」を歩く＞　那珂市歴史民俗資料館には市内の額田城の復元模型などが展示されているが、興味をひかれたのは「代議士　根本正」と書かれた解説シート。この明治・大正期の政治家の経歴に「ブラジル移民の父」とあった。　ブラジル移民の父と呼ばれる人物には1908年に第1回移民を水野龍と率い

日高の子の力作並ぶ　ジュニア県展特別賞以上9点　／和歌山

　今年度開かれた第10回県ジュニア美術展覧会（ジュニア県展）で入賞した日高地方の小中学生の作品9点が、御坊市湯川町財部の日高総合庁舎2階ギャラリーで開かれている。13日まで。　今回のジュニア県展には絵画と書、立体の3部門に小中学生から計3603点の応募があり、63点が入賞。このうち日高地方の児童らが

中家住宅火災で隣人を書類送検　重過失失火容疑　／奈良

　国の重要文化財に指定されている中家住宅（安堵町）の主屋の屋根などが2024年夏、隣家からの延焼で焼けた火災で、西和署は6日付でこの隣家の50代の男女2人を重過失失火容疑で奈良地検に書類送検した。認否を明らかにしていない。　書類送検容疑は24年7月29日、自宅で枯れ草を燃やした際に火の行方を確認せず