甲南大アメリカンフットボール部は今季のスローガンに「倍増」を掲げる。選手数39人は、関西学生リーグ1部で戦う他チームと比べると圧倒的に少ないが、戦力、声出し、練習の質などすべてにおいて「倍増」を目指し、昨季7位からの巻き返しを誓う。
選手の入れ替えが自由でチームの総合力が試されるアメフトにおいて、選手数は勝敗を左右するともされる。甲子園ボウル5連覇中の関西学院大は155人、今季1部に昇格した龍谷大でも74人で、甲南大は1部の8チームで最も少ない。特に4年生はわずか6人。新型コロナウイルス感染が拡大した2020年春の入学で、まともな勧誘活動ができなかった時期だった。
「人数の少なさを感じさせないよう、あらゆることを2倍、3倍にして1部で存在感を示し、シーズンを通して成長していきたい」
副主将で司令塔のQB竹原隆晟選手(4年)はそう意気込む。1日のリーグ開幕戦では選手数117人を誇る強豪・関西大を相手に、プレーで思いを表現した。
第1クオーターから関大のオフェンスに圧倒され、立て続けに失点。一方的な展開になりつつあった中、流れを変えたのが意表を突いた竹原選手のランだった。
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