2024年7月14日、夏空の下、北海道のザ・ノースカントリーゴルフクラブで「長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップゴルフトーナメント」は最終日を迎えた。多くのギャラリーが見守る中、ひときわ熱い視線を集めていたのは、2打差の単独首位でスタートした23歳の平田憲聖選手だった。
重圧を力に変える、風格漂うプレー
最終組の緊張感もものともせず、平田選手は序盤から安定したゴルフを展開。4番ホールでこの日初めてのボギーを叩くも、動じることなく5番、6番と連続バーディーを奪取。7番でもバーディーを奪い、前半だけで3つスコアを伸ばす。
「16番で初めてリーダーボードを見て、2位との差が3打あることを確認しました。そこでパーパットを決めた時に、初めて優勝を意識しました」
試合後のインタビューでは、冷静に試合を振り返った平田選手。しかし、その言葉の端々からは、プレッシャーのかかる場面でも自分を見失わない、若き王者の風格が感じられた。
「 #長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップゴルフトーナメント 」 最終ラウンド⛳️
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見事ツアー通算3勝目を挙げた #平田憲聖 から皆様へメッセージです🎤@SEGASAMMYCUP pic.twitter.com/ECqZ7bihEl— JAPAN GOLF TOUR (@JGTO_official) July 14, 2024
北海道の地で輝く、圧倒的な強さ
後半に入っても、平田選手の勢いは止まらない。12番ホールでこの日2つ目のボギーを喫するも、続く13番のパー5で見事バーディーを奪い返すと、その後も危なげないゴルフで後続を突き放す。
そして迎えた最終18番ホール。グリーンサイドからのアプローチを1メートルに寄せると、最後は落ち着いたパットを沈めてパーフィニッシュ。通算19アンダーという素晴らしいスコアで、見事今季初優勝を飾った。
「今年はなかなか優勝争いに絡むことができず、苦しい時期が続きました。それでも、家族や友人、チームの支えがあったからこそ、こうして再び優勝を手にすることができました」
表彰式では、安堵と感謝の気持ちを口にした平田選手。この優勝は、彼にとって単なる1勝以上の意味を持つ勝利となったに違いない。
3勝中2勝は北海道、相性の良い地で掴んだ栄冠
注目すべきは、平田選手の3勝のうち2勝が北海道の地で挙げられていることだ。昨年7月の「日本プロゴルフ選手権」に続く、北海道での勝利。この地との相性の良さが、彼のゴルフをさらに輝かせる。
「北海道は本当に大好きな場所です。またここで勝つことができて本当に嬉しいです」
満面の笑みでそう語る平田選手の言葉からは、北海道への特別な想いが感じられた。
次なる目標は海外メジャー制覇
今回の優勝により、再びゴルフ界の頂点へと駆け上がった平田選手。23歳という若さで、すでに国内トップクラスの実力を持つことは証明された。
「これからも、さらに上を目指して努力を続け、世界の舞台で活躍できる選手になりたいです」
今後の目標を聞かれると、力強くそう答えた平田選手。彼の視線の先には、すでに海外メジャーの舞台が見えているのかもしれない。
若き才能が開花したセガサミーカップ。これからの平田憲聖選手の活躍から、ますます目が離せない。