このブログへのアクセスありがとうございます。
この記事はグラフィックデザイナーで姓名判断研究家のネコヒートが書いています。
今回は「姓名判断ニュース」の時間です。
約50年間逃げまくった、逃亡犯・桐島聡の名前を取り上げ、後半で「十宮図」を掲載いたします。
“末期の病に冒された人物からの突然の告白”
こんなセンセーショナルな見出しでニュースになりました。
その人物は、1970年代から約50年偽名を使い、ずっと逃亡を続けていたテロリストだったのだから、ますます驚きです。
そして、いよいよ余命が無いことを悟ったのでしょう。
「最期は自分の名前で◯にたい…」と語ったと言います。
「名前」というものが、人にとっていかに尊いものかを示しているエピソードに思えたんですね。
この言葉と出会えたことが、今回記事にしようと考えたきっかけになりました。
「最期は自分の名前で…」
ふだんは空気のように気にしない「名前」…。
しかし、ご両親から授けてもらった「名前」が社会に対する「信頼の切符」となり、初めて世間で一人前として扱われるわけで、この世界は、名前あってこそ、なんですよね。
わたし自身も含め、読者の皆さんひとりひとりにも、最低でも二人の「推薦人」がいた、ということ。
「名前」に感謝、です。
さて、こういう人物は一体どういう名前をしているんでしょうね?
逃亡しなければいけないような、数奇なナンバーがあるのでしょうか?
凶数ばかりなのでしょうか?
それとも、意外と良い画数ばかり、なのでしょうか?
そして、姓名判断の哲学は、何を語るかのでしょうか?
さっそく見てみましょう、
ドーゾッ!
人物メモ
- 本名:桐島聡
- 逃亡ネーム:内田洋
- 1954/1/9〜2024/1/29(享年70歳)
- 出身地:広島県
- 関与した事件:鹿島建設爆破事件(1974年)、オリエンタルメタル社・韓産研爆破事件(1975年)、間組本社ビルと大宮工場同時爆破事件(1975年)、間組江戸川作業所爆破事件(1975年)、間組京成江戸川橋工事現場爆破事件(1975年)
- 罪名:爆発物取締罰則違反
経緯
ざっくり解説です。
桐島が大学在学中に、「東アジア反日武装戦線」に参加し、複数のテロ事件に関与したのがそもそもの始まり。
ちなみに、「東アジア反日武装戦線」というのは、1970年代に爆弾テロを頻繁に行ったテロ集団の名前です。
逃亡のきっかけは、テロ事件のひとつ「オリエンタルメタル社・韓産研爆破事件(1975年)」で、主要メンバーが逮捕、全国一斉指名手配されたのを契機に、桐島の長い長い逃亡生活も始まりました。
それから約50年、突然の告白でしたね。
2024年1月25日、桐島聡と見られる末期がんの男が、「自分は桐島である」という説明を始めたことから、病院の職員が通報。
翌日、警視庁公安部が、神奈川県鎌倉市の病院に偽名で入院しているところを確保したそうな。
男は事情聴取に対し、事件の関係者しか知りえない「当時の話」をしており、警視庁公安部は男が桐島である可能性が高いとしていましたが、数日後に男は入院先の病院で◯亡が確認されました。享年70歳。
男は「内田洋(ウチダヒロシ)」という偽名で入院していましたが、「最期は本名で迎えたい」などと話していたようです。
姓名判断
名前:桐島聡
画数 | 五行 | 吉凶(画数) | |
ハウス(天格) | 20 | 水 | − |
ライフ(人格) | 27 | 金 | 大凶 |
ベース(地格) | 18 | 金 | 吉 |
ジョブ(外格) | 11 | 木 | 大吉 |
マップ(総格) | 37 | 金 | 吉 |
五格と三才配置が出ました。
まずは数理からの解説です。
数理
意外と悪くない名前です。
マップ(総格)の37「一匹狼クリエイティブ運」は、創造力で人生を切り拓く、一種、職人数とも言われるナンバー。
ニュースでは、爆弾作りもていねいで、証拠を残さない細かさや慎重さを発揮していたそうだから、案外この画数の恩恵だったりして。
しかも、この画数の名前通り、「一匹狼」になったのですから皮肉なものです。
さらに、その他にも、良い画数が揃っています。
ベース(地運)の18「金満アスリート運」は、スタミナ成功数(孤立数でもありますが…)で、50年逃げ切ったパワーに通じますし、ジョブ(外格)の11「我儘ステップアップ運」は順調に発展する成功数と、強数や良数ばかり。
ただし、ライフ(人格)に関しては、27「剛爆エンターティナー運」で大凶。
これは良くも悪くも「ニュースに縁あり」な数字で、まさに、「逃亡犯として大きなニュース」になった桐島の生き様とぴったりなナンバー。
しかし、この27画以外が吉数であることを考えますと、もし、真っ当な道を歩んでいたら、意外と成功していたかもしれませんね。
数理だけで言うと、全体的には、そこまで悪くない名前です。
続いて、三才配置を観てみましょう。
三才配置
三才配置は、「20-27-18」で、五行変換しますと、「水-金-金」になります。
ネコヒート姓名判断の「三才配置早見表」で調べましたら、「水-金-金」の組み合わせは、「凶悪配列」でした。
そこにはこんなお告げ文が…。
“一見順調でも強い凶意があり、人間関係トラブル、不和、争い事から挫折。一転孤独な人生となる暗示があるので要注意”
なんだか、「逃亡犯」にピッタリなお告げ文ですね。
最後に「十宮図」を見てみましょう。
十宮図
ネコヒート姓名判断では、独自の「十宮図」での鑑定をしています。
数字という観念・概念を図にすることで、視覚的に名前を捉えることができるため重宝しています。
この円のなかに、占星術のように線を引き名前を鑑定する、というわけなのですが、まずは、桐島聡の十宮図を見てみましょう。
左上に線が集中していますね。
こういう、空白が多く、ある場所に図形が集中している名前は、「広さ」より、「深さ」を追求する名前となっているようです。
例えるなら、職人気質、ですね。
今回は表の見方の関する詳細な解説は割愛させていただきますが、簡単に用語解説はしておきましょう。
- Peak : 頂点。運勢の良い時期
- Valley : 谷。運勢の悪い時期
- Event period : 大きな出来事が起こる期間
- Caution : 要注意年(人によって異なる)
桐島聡のマップ(総格)は、37画。よって、起点が「7」の位置になります。
この位置は年齢で言うと、0歳、10歳、20歳、30歳…に該当。
2024年は70歳を迎える年になりますので、現在は「7」の位置にいることになります。
「アレッ?ピークなのにヒデェ目にあってんじゃん」
という意見は、スピードワゴン小沢一敬さんや、漫画家・芦原妃名子先生のときにも書きましたが、ごもっとも。
こちらはのちほど説明いたします。
さて、例によって、チャートで気になるのは、不吉なサイン「ベルト」が出ているところ。
「ベルト」はチャートに現れる帯状の形のことで、コロナ禍でお亡くなりになった有名人にも多数出現していた「相」でした。
0-1-7-8のベルト
最凶のベルト、というわけではありませんが、とりあえず、凶相のベルトを持った形が、桐島聡の名前の特徴と言えます。
また、7のところは本来「山」でもありますが、たとえ「山」であっても、「ベルトにかかっている」せいで、「山」の利点を活かせなかった可能性が高い、というわけなのです。
そして、残念ながら、実際に「ベルト」にかかった地点「7」のところで命を落としてしまった、ということになります。
最近、また、ベルトのところで命を落とす人が増えてきていますね。
まとめ
思ったよりは、良い名前でしたね。
しかし、最期のとき捜査員に対して、自分のやってきたことを「後悔している」とも語ったそうな。
それはそうですよね。
逃亡中の間は、他人とは決して仲良くなれないわけで…病院にもかかれないし(もちろん自費でしょう)…仕事は探しづらいし…(マトモな)スマホも持てないし…銀行口座も作れないし…などなど、つまり、「名前がない」ということは、「普通」の社会生活が送れないことと、同義なのです。
ニュースでは、桐島が交際したかった女性(女性からのアプローチ)もいたらしいんですよ。
しかし、女性と付きあって、幸せにできる人間ではない、と桐島自身が断念したそうな。
こんな寂しい人生ってありますか?
(自業自得とは言え)あまりに、孤独すぎますよね。
そう言えば、「最期は本名で迎えたい」という言葉に、それは桐島の「勝利宣言」だったと反応したコメンテーターがいました。警察関係者のコメントでも、「警察の敗北」と言っている意見も確かにありました。
しかし、○の間際の人間が、これから「人間以上」のものにならなくていけないときに、人間界の価値基準である、勝ちだとか負けだとか、いちいち考えますかね?
ただただ、○への恐怖心と、強い後悔の念、無念さから、両親から授けてもらった「自分の本当の名前」にすがりついただけ…両親にすがりたかっただけ、なのではないでしょうか?
ただ単に、純粋な気持ちで「最期のときを本名で迎えたかった」だけなのではないでしょうか?
わたしはそう信じたい。
それこそが「名前の力」だと思うから。
姓名判断の観点から、「名前を考える」という観点から、ひじょうに感慨深い事件となりました。
〈終〉