俳優の大泉洋が主演する映画『室町無頼』(17日公開)から、荒廃した時代を泳ぐ自由人・蓮田兵衛(大泉)が拾う、天涯孤独の青年・才蔵(長尾謙杜)の場面写真3点が公開された。

【場面カット】堤真一絶賛のアクション!勇ましく棒を振るう長尾謙杜

 本作は、『極楽征夷大将軍』で直木賞を受賞した垣根涼介の『室町無頼』の実写化。室町時代、大飢饉と疫病が連鎖する“応仁の乱”前夜の京(みやこ)に、風の如く現れ、巨大な権力に戦いを挑んだ「アウトロー=無頼」たちの物語。日本史上初めて武士階級として一揆を起こし、歴史にただ一度だけその名を留める男、蓮田兵衛の元に結集した無頼たちの知られざる闘いをドラマチックに描く。

 解禁されたのは、才蔵の場面写真。汚れた川へと落ち、緑色のボロ服をぐっしょりと濡らした姿を揶揄され、以降、才蔵は「蛙」と呼ばれることとなる。「蛙」から始まった長尾演じる才蔵が、兵衛らとの出会いや棒術の修行、戦いを経て、ついには“無敵の棒術”を身に付けた「最強」へと成長する姿が切り取られている。

 才蔵を演じた長尾について大泉は、「才蔵と長尾くんというのが見事に被る感じがありました。本当に長尾くんがどんどんかっこよくなっていくのが、見ていて痛快でしたね」とし、「衣装さん、メイクチームも本当に素晴らしくて、どんどん彼の見た目も変わっていくのだけれど、それに応えて、長尾くんのお芝居も変わっていった」と才蔵の“成長譚”を表現した長尾を称えた。

 さらに大泉は、「まだ20歳そこそこの長尾くんが、50歳の僕が演じた役の風格をどこか感じさせるように最終的にはなっていた。『すごいな、長尾くんは』と思いましたよ」と大絶賛。最初は本当に子供みたいでかわいいのだけど、最後は本当にかっこいいなあと」と語った。

 長尾は今回、ほぼ初めての本格アクションに挑戦。最強の棒術を駆使するキャラクターをやり遂げた。骨皮道賢役の堤真一は、「(棒などを使った)長もののアクションというのは本当に難しい。彼はとにかく難しいことを何回も何回もやっていた。もう永遠に終わらないんじゃないかなと思うぐらい大変な技をやっていました」と話す。「できたからOKではなくて、鮮やかにできて初めてOKになる。足で蹴り上げて棒を持つとか、それだけをやれと言ったらできるかもしれないけれど、流れの中でやるのは簡単に見えてとても難しい」と、出来栄えに唸った。

映画『室町無頼』に出演する長尾謙杜(C)2016 垣根涼介/新潮社(C)2025「室町無頼」製作委員会