Aぇ担がWEST.に泣かされた話
2024年6月。仕事を辞めて実家に戻ることになった。社会人2年目、2度目の退職だった。
新卒で希望を胸いっぱいに抱いて入社した会社では自分の思っている働き方が叶わず、キャリアアップも夢見て転職をした。仕事はとてもたのしかった。
でも、入社半年で退職した。ずっと体調が優れず、おかしいと感じていたら、適応障害と診断された。休職の指示が出た。
通勤に使っていた電車が怖い。職場の最寄り駅に成城石井があったおかげで店舗が違っても成城石井をみると呼吸が苦しくなるのがわかった。
休んでいると塞いでいた気持ちがみえてくるもので、職場がある住んでいた市にいること自体がしんどくなってしまい、家族と相談した結果実家に戻ることになったのだ。
タイトルにもあるように私はオタクなので、仕事をしていない状態で現場に行くことが難しく、実家で暮らしながら社会復帰をすることにした。
性格上このまま正社員になるときっと良いことにならない気がして、派遣社員という働き方を選択した。憧れていた事務は、想像以上に私の特性に合っていて、おどろくほどスムーズに業務に慣れることができた。しかし、人間関係というのはどうしてこうも人のメンタルを削っていくのだろう。
飲んでいた薬の量はどんどん増え、1種類だったものが今や5種類になった。
通院している病院の先生に今の私の状態を尋ねたところ、「不安障害」と言われた。調べてみると、「社交不安障害」と「全般性不安障害」が私に当てはまると思われた。必要以上に不安を感じやすく、それが身体に不調として表れる病気だ。
私はこの先どうなるんだろう。
そう思いながら、先日行なわれたKAMIGATA BOYSのコンサートに行った。
服薬が始まるまで、現場は楽しいところでもありつつ、不安感が強まる場所でもあったのだが、薬のおかげで状態が安定していて、不安を感じることが少なく、スタジアムという場所のおかげで私が苦手な音が身体に響く感覚がなく、過去最高に楽しかった。
そんな中、WEST.が披露した2曲に私は生きる希望をもらった。
WEST.がロック系の曲を多くリリースするようになってから、賛否両論色んな意見が飛び交っているということだけ知っていて、「やっぱり証拠歌うんだな」と正直なところそう思っていた。しかし。
歌詞があまりにも刺さる。刺さりすぎるぐらい刺さった。知っている曲のはずだが、生で感じるWEST.のパワーに圧倒されてしまった。
こんなにも笑って いや泣いて
忙しなく叫ぶ キミの心は
頑張っている証拠だよ
「置いてきぼり」なんて 言わないで
完璧じゃ疲れちゃうよ
らしく行こうぜ
Long and winding road
私の心を見透かされているのかと思った。
同世代の子たちが正社員で頑張って社会で働いている中、派遣社員でのんびりやっている自分が情けなく感じて変に焦ったり、そのくせ、正社員で働くのはまだ怖い、と感じる自分もいて、理想と現実の乖離に悩まされていた。
それを全肯定してくれたのだ。しかもそのあと、2曲目でやたらと「超きっと大丈夫」と何度も何度も歌ってくれるのだ。そんなアイドルがこの世にいるんだと、本気でそう感じた。
私はまだ、通院を続けなければならないし、その状態で今の職場に居続けることが難しく、今月いっぱいで契約を切る。まだまだ正社員に復帰するのは先になりそうだが、”わたしらしく”いけたら、と思う。
Aぇ担だけど、疲れたときは、またWEST.に勇気づけてもらいたい。
出会えて良かった。