大井川通信

大井川あたりの事ども

つながって先が見えた日

朝ファミレスかカフェで勉強しようと車を走らせると、コメダ珈琲の駐車場に見慣れた軽トラが駐車している。原田さんがモーニングを食べているのだろう。原田さんの聞き取りをしようと思い立ち、店内に入って原田さんとテーブルをはさんだ席につく。

ちょうど押田成人の入門書を読み終えたところだったので、質問は高森草庵のことに。原田さんの見事な応答に、やはり原田さんの伝記を書くことの意義を再確認する。「もう一つの高森草庵」という副題を思いつく。原田さんこそ押田司祭の真の弟子であるという見立てだ。組織に頼らない紆余曲折の人生はある意味師匠より面白い。二時間ばかりじっくり話をして別れた。

駅前のホームセンターに車をとめて、高台の日本語学校まで歩く。お年玉がわりのネパールの紅茶とそのフェアトレードにかかわったネパール人青年の記事のコピーをもって。留学生たちの参考になると喜ばれて、僕は人を介して知っているだけの彼を学校に紹介する約束をする。

責任者に学校施設を案内してもらい、ネパール人学生が授業中のクラス(4クラスそれぞれ)で紹介されて、簡単なネパール語を披露した。6か月間でコンビニで習得したという実践的学びが学生さんへの手本になるという判断があったようだ。母国語で話しかけられて学生さんが皆笑顔になりましたねと言われたのは嬉しかった。

中国出身の先生は立派な学者だが、社会科学徒として共通の問題意識があり話がはずむ。来年度の講師の仕事を持ちかけられる。すぐに実現は難しいだろうが、ありがたい話だ。ネパール語学習の意欲が増す。

午後からは、地元のビブリオバトルサークルの新年の会合を唐津街道旧宿場町の蕎麦屋で行う。メンバーの一人が、駅前の公的施設での本屋の開業に動いており、新刊本の一棚書店主にならないかとお誘いを受ける。一箱古本市古書店主のまね事をしたことはあるが新刊書というのは面白い。図書館や書店勤務にはあこがれがあった。前向きに考えようと思う。

中断していたメンバーでのオンライン読書会の日程も決まる。メンバーに意欲や関心があることが確認できてうれしかった。政令都市規模の街ではなく、地元での開催に意味があるという持論を話す。

家に戻って、妻と新年の初買い出し。庶民の見方の激安スーパーだが、商品の値上がりには驚く。二倍近くの値段の米を仕方なく買って帰る。

 

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