サードウェーブさんから「GALLERIA ZA9C-R4x 動画配信向けモデル」の実機をお借りしたのでレビューをしていきます。
「GALLERIA ZA9C-R4x」は、CPUに「Core i9-13900KF」を搭載し、ゲームで重要なグラフィックスボードにはNVIDIAの「GeForce RTX 4090」を搭載しています。
配信者向けマザーボードLiveMixer搭載の拡張性の高さや、DeepCool LS520プレミアム液体CPUクーラーを標準搭載した高冷却性能、標準で高速&高耐久なSSD&大容量メモリが魅力的です。
動画配信向けモデルなので、快適なゲームや動画配信を実現するゲーミングPCという特徴があります。動画配信に最適化されたモデルが欲しい方はチェックしてみて下さい。
GALLERIA ZA9C-R4xのスペック
スペック | |
---|---|
CPU | Core i9-13900KF |
グラフィック | RTX 4090(24GB) |
メモリ | 32GB |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
ケース | ミドルタワー |
GALLERIA動画配信モデルは何が違う?
ASRock LiveMixer採用
ASRock LiveMixerはUSBポートが多く、配信者向けのマザーボードです。周辺機器が多くても接続するUSBポートがたくさんあるので便利です。USB数は驚異の23ポートあります。
また、2つの嬉しい機能も搭載。「ULTRA USB POWER」は安定した電源を供給する機能で、オーディオ関係の機器の接続に向いています。
「LIGHTNING GAMING」はマウスとキーボードの接続推奨ポート。低遅延の通信が可能な機能なので、ゲーマーに嬉しい機能となっています。
ASRock 公式サイトでは動作確認済みのキャプチャーデバイス(家庭用ゲーム機を録画するのに必要な機器)が公開されていますので、興味のある方はチェックしてみて下さい。
高冷却
CPUクーラーに「DeepCool LS520 プレミアム液体 CPU クーラー」が標準搭載。高負荷をかけても高い冷却性能を持っているため、快適にゲームやゲーム配信が可能です。
GALLERIAの筐体も、両サイド吸気に変更した事で吸気面積が約3倍なった点や、標準ファンを14cmにした事で送風量がアップし、歴代GALLERIAの中で最高性能を持つ冷却機構の筐体です。
動画配信で重要になるのはゲーミングPCのスペックの高さですが、スペックが高いと発熱も大きくなるため、高冷却な水冷CPUクーラーが標準搭載している点や筐体面の冷却性能の高さは高負荷がかかるゲーム配信においては安心です。
超高速ストレージ&標準32GBメモリ搭載
快適なゲームプレイや配信に欠かせない超高速ストレージと標準32GBの大容量メモリを搭載。動画編集や写真編集でも快適に使えます。
外観デザイン
PCケースはガレリア専用のSKケース (ATX) です。質感の良い筐体で、左側面はクリアパネル。ガンメタリック塗装の外装はスタイリッシュなデザインです。
電源を投入すると電源ボタンと前面がLEDライトで光ります。RGB-LEDライトの設定については公式サイトでご確認下さい。
コンソールパネルの質感が良く、USBが4つ接続出来ます。斜めになっていてアクセスしやすいです。
背面にはASRock LiveMixerの特徴的なバックパネルが見えます。背面の映像出力端子は「HDMI端子、DisplayPort端子x3」となっています。複数のモニターを繋ぐ用途でも活用出来ます。
「ULTRA USB POWER」と記載されたUSBポートにはオーディオ機器、「LIGHTNING GAMING」と記載されたUSBポートにはマウス/キーボードを接続しましょう。
マザーボード側のUSBだけでも十分な量がありますが、複数のキーボードやマウス、コントローラー、キャプチャーデバイス、マイク、スピーカー、オーディオミキサー、VR機器、WEBカメラなどを繋いで、もし足りない場合でもマザーボード下に更に5つUSBポートがあります。(Type-C ×1、USB 2.0 ×4)
天板と底面にはダストフィルターが付いています。底面のダストフィルターはワンタッチで取り外せてメンテナンス性が高いです。
内観
左側面のパネルを取り外すと内部にアクセス出来ます。右上に光学ドライブ、マザーボード下のエリアにHDD×2台の格納というレイアウトです。
光学ドライブ、HDDはカスタマイズで追加選択可能です。
ケースファンは14cmなので、送風量アップと静音性能の向上の効果に貢献。
「リジッドカードサポート」も搭載されており、グラフィックスカードを固定し、輸送中の脱落や接触不良を防止する効果が見込めます。
水冷CPUクーラーにはGALLERIAのロゴが見えます。
背面から接続可能なType-C ×1とUSB 2.0 ×4の拡張リアスロットの内部画像になります。
右側面のパネルを取り外すと2.5インチ(SSD)、3.5インチ(HDD)の増設が可能です。最下部は電源の格納スペースとなっています。
PCケースの特徴を以下にまとめました。
- ケースの質感が良い
- 歴代ガレリア最高の冷却機構
- ケースがLEDで光る(オフも可能)
- ケースの拡張性が高い(HDD×2・SSD×2搭載可能)
- コンソールパネルが斜めで使いやすくて良い
ゲーム性能
ベンチマークソフトを使用してゲームのパフォーマンスをチェックしました。
3DMARK
FireStrike
TimeSpy
3DMARKのFireStrikeはDirectX 11、TimeSpyはDirectX 12のパフォーマンスを計測する定番ベンチマークソフトです。
TimeSpyの参考スコア比較です。「GALLERIA ZA9C-R4x」は、RTX 4090搭載モデルなので最高峰クラスの圧倒的性能が魅力です。
動画配信向けモデルにはRTX 4070搭載モデルも販売されています。予算に応じて選定しましょう。
ファイナルファンタジー15
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | 高 | 15535 / 155 fps【非常に快適】 |
WQHD 2560×1440 | 高 | 21740 / 217 fps【非常に快適】 |
フルHD 1920×1080 | 高 | 22288 / 222 fps【非常に快適】 |
ファイナルファンタジー15は、スコアの評価としては6,000スコアで「快適」、12,000スコアで「非常に快適」になります。
フルHD解像度、WQHD解像度、4K解像度の最高設定で6,000スコアを超えて「快適評価」以上が出ています。
PSO2:NGS
解像度 | 設定 | スコア / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | ウルトラ | 39926【快適】 |
WQHD 2560×1440 | ウルトラ | 48590【快適】 |
フルHD 1920×1080 | ウルトラ | 49376【快適】 |
設定は最高設定のウルトラ(設定6)です。
PSO2:NGSは「10,001以上」のスコアで「快適」評価です。「5,001~10,000」で標準的な動作、「5,000未満」で重い動作判定となります。
フルHD解像度、WQHD解像度、4K解像度で「快適評価」です。
BLUE PROTOCOL
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | 最高 | 23960 / 164 fps【極めて快適】 |
WQHD 2560×1440 | 最高 | 38765 / 275 fps【極めて快適】 |
フルHD 1920×1080 | 最高 | 43402 / 318 fps【極めて快適】 |
BLUE PROTOCOLは、「8000~8999」スコアで「快適」、「10000スコア以上」で「極めて快適」評価になります。
フルHD解像度、WQHD解像度、4K解像度で「極めて快適」に楽しめます。
ファイナルファンタジー14
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | 最高 | 27058 / 185 fps【非常に快適】 |
WQHD 2560×1440 | 最高 | 36551 / 258 fps【非常に快適】 |
フルHD 1920×1080 | 最高 | 38507 / 272 fps【非常に快適】 |
ファイナルファンタジー14 暁月のフィナーレは、15,000スコアで「非常に快適」評価となります。
フルHD解像度、WQHD解像度、4K解像度で「非常に快適」に楽しめます。
ストリートファイター6
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | 最高 | 100 / 59 fps【快適】 |
WQHD 2560×1440 | 最高 | 100 / 59 fps【快適】 |
フルHD 1920×1080 | 最高 | 100 / 59 fps【快適】 |
ストリートファイター6は「90~100」スコアで「快適」評価です。
フルHD解像度、WQHD解像度、4K解像度で「快適」に楽しめます。
サイバーパンク2077
解像度 | 設定 | FPS |
---|---|---|
4K 3840×2160 | レイトレウルトラ | 112 fps |
WQHD 2560×1440 | レイトレウルトラ | 217 fps |
フルHD 1920×1080 | レイトレウルトラ | 241 fps |
サイバーパンク2077は、NVIDIA DLSS 3対応ゲームです。最新のRTX 40シリーズ搭載モデルなので、NVIDIA DLSS 3に対応しています。
サイバーパンク2077でもフルHD解像度、WQHD解像度、4K解像度で「快適」に楽しめます。
Starfield
解像度 | 設定 | FPS |
---|---|---|
4K 3840×2160 | ウルトラ | 75 fps |
WQHD 2560×1440 | ウルトラ | 98 fps |
フルHD 1920×1080 | ウルトラ | 113 fps |
Starfieldは、NVIDIA DLSS 3非対応ゲームです。(2023年9月現在)NVIDIA DLSS 3に対応していないタイトルの中でもトップクラスに重いStarfieldでどの程度通用するのかもチェックしました。
Starfieldでも美麗な映像でフルHD解像度、WQHD解像度、4K解像度で「快適」に楽しめます。
Apex Legends
最高設定
最低設定
人気FPSゲームのApexLegendsでは最高画質280fps前後、最低では300fps前後を記録しました。
Apex Legendsで高フレームレートを出して快適に楽しめるゲーミングPCです。144Hz/240Hzなどの高リフレッシュレート液晶モニターと組み合わせるのがおすすめです。
フォートナイト
最高設定
最低設定
人気TPSゲームのフォートナイトは、最高画質では140fps前後。最低では240fps前後を記録しました。フォートナイトも高fpsを出して快適に楽しめます。
ゲーム性能まとめ
RTX 4090搭載モデルなので非常に高いフレームレートが出ます。超高解像度やeスポーツタイトルで最高クラスのフレームレートを出したい方におすすめのゲーム性能です。
解像度 | 評価 |
---|---|
4K解像度 | |
WQHD解像度 | |
フルHD解像度 |
CPU性能
CPU性能をチェックしました。
CINEBENCH
「CINEBENCH R23」はCGレンダリング性能を測定するベンチマークテストです。
表は「CINEBENCH R23」を当サイトでテストした比較になります。
Core i9-13900KFは24コア32スレッドの非常に高い性能を誇る高性能モデルです。極めて高いCPUパフォーマンスを持っています。
ベンチマーク
PC MARK10
PCMark 10 | Essentials | Productivity | DCC |
---|---|---|---|
9482 | 9214 | 13243 | 18960 |
パソコンの総合的なパフォーマンスを計測するベンチマークソフトが「PCMark 10」です。
Essentialsはアプリケーションの起動速度、Webブラウジング、ビデオ会議などのPCの基本性能を計測します。
Productivityはオフィスソフトの性能、Digital Content Creation(DCC)は写真編集、動画編集などのクリエイティブ系ソフト性能のスコアとなっています。
Port Royal
Port Royalはレイトレーシング(DXR / DirectX Raytracing)のパフォーマンステストです。
RTX40シリーズは、リアルタイムレイトレーシングやNVIDIA DLSS 3などの先進的な映像技術に対応しています。
ストレージの速度
ゲームではSSDにインストールするとロード時間が短縮される効果や、カクつきを抑える効果が見込めます。
「GALLERIA ZA9C-R4x」には1TBのNVMe SSDが搭載されていました。 パソコンの動作がサクサクで、ゲームでもストレスフリーです。
消費電力
アイドル時 | 高負荷時 |
---|---|
消費電力はワットチェッカー(REX-BTWATTCH1)で計測しています。高負荷時は3DMARKのFireStrikeを開始した序盤の消費電力の計測です。数値の変動があるので参考程度に見てみて下さい。
温度
室温26℃環境での計測になります。
計測ソフトは「HWMonitor-PRO」を用いて、アイドル時と3DMARKのFireStrikeおよびCINEBENCH R23を10分間実行した際の最大温度になります。
ASrock Z790 Live Mixerと認識されているのが確認出来ます。CPU温度/GPU温度共に低めで、高負荷をかけても高温度になっていないため高い冷却性能を持っています。
静音性
アイドル時 | 3DMARK |
---|---|
42.6 db | 53.7 db |
アイドル時と3DMARKのFire Strikeを実行した時の騒音デシベルを計測しました。無響室で計測した訳で無く、一般的な住宅で計測した数値になっているので参考程度に見てみて下さい。
FireStrike実行時の中で最も動作音の大きい数値です。環境の下限は40db前後です。
ハイエンド高性能なのでCPUに高負荷がかかった際に動作音はある程度ありますが、通常時では個人的には全く気にならない動作音でした。
まとめ
- Core i9搭載でCPU性能が極めて高い
- RTX 4090搭載で最高峰のゲーム性能
- ミドルタワー採用(歴代ガレリア最高の冷却機構)
- DeepCool LS520の冷却性能が高い
- 動画配信に最適なゲーミングPC
- 配信をやらないなら別のモデルの方が少し価格が安い
- 最上位構成のため消費電力は高め
「GALLERIA ZA9C-R4x」は、動画配信向けモデルの最上位構成なので極めて高い性能が魅力的なモデルです。
配信に最適な構成内容になっており「配信者向けマザーボードLiveMixer搭載」「高負荷時でも安定の冷却性能」「超高速ストレージ&標準32GBメモリ搭載」「23 USBポート」によって配信者向けに最適なゲーミングPCとなっています。
快適にゲームや動画配信をしたい方は是非チェックしてみて下さい。