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火星移住計画「マーズワン」。2024年から人類が “片道切符” で火星へ出発する予定だが、まだ誰が火星へ飛ぶかは決まっていない。

約20万人だった応募者が、1058人、660人と順に減らされていき、2015年2月16日には残り100人にまで絞られた。そして今回、その「100人」が発表されたのだが、うち2人は日本からの応募者だというのである!

・ネット上でインタビュー

当初、20万2586人の応募があった、火星移住計画「マーズワン」。そしてその2年後の2015年、応募者はとうとう100人にまで絞られた。今回の審査では、本計画に伴うリスク、チームワーク精神、動機などに関する個人インタビューがネット上で行われたという。

・『マーズワンの残り100人』

そんな審査の末、一体どんな人々が “残り100人” に選ばれたのだろうか? まず、男性50人・女性50人と、男女比は半々だ。そして地域別に見ると、北米39人、ヨーロッパ31人、アジア16人、アフリカ7人、オセアニア7人となっている。

最年少は19才で、最年長は60才。職業別では、学生:13人、社会人:81人、無職:6人となっている。また、中には夫婦一緒で候補者として残っている人々もいるのだとか。

・日本からは2人残った

さて日本から応募して残ったのは2人。まずは「火星に寿司屋を開きたい」と語るエツコさん。子供の頃に望遠鏡を手にしてから、宇宙で暮らすことを夢見てきたという。

もう1人は、サブリナさん。世界中をマタにかける旅人で、現在は日本で英語教師、音楽家、作家、編集者、写真家をしているという多才な人物だ。

・他にも興味深い人物がたくさん

他にも、以前当サイトでも紹介した「火星人を産みたい!」と発言したマギー・リュウさんや、TED でスピーチを行ったこともあるダイアナさん、映画『アポロ13』を見て宇宙旅行に憧れを抱くようになったロビンさんなど、多くの興味深い人々が “100人” に残ったようだ。

・今後の審査では「チームワーク」を重視

これからの審査で最も大切になってくるのが……「チームワーク力」! 火星上で直面する困難は、未知のもの。どんなに優秀な能力を有していても、仲間と協力できなければマーズワン計画は達成されないからだ。

選考責任者のドクター・ノルバートクラフトさんも、「優秀な個人が、最高のチームプレイヤーになるとは限らない。今後予定されている困難を通じて、候補者たちがいかに成長し、仲間と力をあわせていくか楽しみだ」と述べている。

・2015年には「火星移住者」の再応募も

今回選ばれた100人は、地球上に作られたミュレーション施設『Mars Outpost』でトレーニングを受けるということで、“24人の火星移住者” が決定するのはもう少し先になりそうだ。

また2015年中には、火星移住者の再募集が開始される予定なので、これまでに選考で落とされてしまった人々も再度「火星移住」を目指すことができるのだとか。

どんどん突き進む『マーズワン』。ずっと先のように思えても、2024年は案外近い未来。この100人の中で、誰が火星の地を踏むのだろうか? 

参照元:MarsOneThe Sydney Morning HeraldYouTube(英語)
執筆:小千谷サチ