サッカーの試合で会場の視線を一身に集めるシーンのひとつにPK(ペナルティーキック)がある。キッカーはどこに蹴るのか、そしてゴールキーパーはどこに飛ぶのか。約11メートルの距離の中では、究極とも言える心理戦が繰り広げられる。
一瞬で決着がつくためガチンコの勝負となるのだが、日本人選手も多く所属するドイツ・ブンデスリーガで驚きの妨害事件が発生した。一体、何が起きたのか。その詳細は次の通りだ!
・ドイツの1部リーグで起きた事件
その事件が起きたのは、2015年12月5日に行われたケルン vs アウグスブルクの一戦。この試合の中でアウグスブルクは自陣エリア内で相手選手を倒し、PKを与えてしまった。
失点のピンチであるため、抗議をする光景は珍しくない中、アウグスブルクのGKマルヴィン・ヒッツ選手は思わぬ行動をとった。審判がPKスポットを指差すと、キッカーの足場にさりげなく移動。なんと抗議をするフリをして穴を掘ったのである!
・驚きの妨害行為
動画「Augsburg’s Keeper Marwin Hitz: Regrets Unsporting Behaviour」をご覧いただけたらわかるが、ヒッツ選手は完全に確信犯だ。スパイクで芝をグリグリするだけにとどまらず、トルネードスピンで荒らす姿がしっかり捉えられている。こ、これはヒドい!
もちろん、勝ちたい気持ちはわかる。だが、手段を選ばないのはいかがなものだろう。なぜなら試合を見ていた中には、将来プロを目指す子供もいたはず。自分が目標とされている立場ということを考えれば、絶対にやらない行為だ。
・勝利と引き換えに芝の修理代を請求される
結果的に妨害の効果があってか、PKを阻止して0−1とチームの勝利に貢献したヒッツ選手。勝利を手にした今、彼は何を思うのだろう。ケルン側が芝を荒らしたとして修復費用をヒッツ選手に要求しているというが、お金以上に失うものがあったのではないか。