ウマいそば屋を求めて色んな街を放浪する「立ちそば放浪記」。これまで様々なそばをお伝えしてきた。『四谷 政吉』や『六文そば 須田町店』のような味を追求したそばから、「ポテトそば」や「丸ごとトマトそば」などのインパクト重視のものまで。いやはや、1口にそばと言ってもいろんな解釈があるものである。
だがしかし。そんなそば界にあって、なお掟破りも甚だしいそばがある。しかも、掟を破っているのは誰あろう天下の『富士そば』。それはもうビリビリと破っている。なにせ今回ご紹介する富士そばの新メニューの名前は「焼きそばカレー」。そばはそばでも “焼きそば” DA!
・エイプリルフールネタではありません
この新メニューは富士そば鶯谷店、しのばず店、秋津店、代々木店の4店舗で4月1日から展開されている。焼きそばといえども『富士そば』は立ち食いでありそばである。というわけで代々木店を訪れた。
展開開始日がエイプリルフールでもあるだけに、嘘かもしれないと様子を見てみたが、券売機にはしっかりと「焼きそば(400円)」と「焼きそばカレー(550円)」の文字が刻まれていた。富士そばに来て「焼きそば」を頼む人なんているのか? よほどのもの好きな気がするが……。
・他のお客さん、ビビる
チケットをカウンターで渡すと、すぐにメニューが出てきた。そして、「トン」とカウンターに焼きそばが置かれた瞬間、メニュー待ちのお客さんから「ざわ……ざわ……」という気配が発せられる。そう、富士そばに来て「焼きそば」を頼むもの好きはここにいる。悲しいほどに私自身だった。
・安心のカレー
このメニューは焼きそば、ライス、カレーが皿の上で三色になっている。つまり、焼きそばにカレールーをかけたものではなく、カレーライスON焼きそばというイメージである。
まずはカレーライスを1口食べてみると、いつもの富士そばのカレーの味だ。トロトロのルーが白ご飯に絡んで、ちょっと懐かしい辛味が食欲を刺激する。そばのお供としては最適な味である。富士そばの焼きそばを食べたことはないが、カレーはコスパが良い。
・ボリューム満点
次に焼きそばを食べてみると、屋台の味という感じでグッド。そば屋だけに麺の固さがちょうど良く、ソースの味が染みていてウマい。また、焼きそばをカレーにつけてみると、カレーの辛味と焼きそばのソースがマッチしている。ちょっとこれウマいやないの!
そこはかとなく強引さを感じるが、B級的な濃いウマさはそばがたどり着けない領域に達していると言えるだろう。炭水化物のオンパレードなので、ボリューム感も十分で、これが550円なら安い! 唯一のネックは日本そばではないことくらいだ!!
なお、富士そばの Facebook によると、このメニューは某ご当地グルメですでに存在するものをパクったのだとか。機会があれば本家も味わってみたいものである。展開されている4店舗に行くことがあれば是非一度食べてみてくれよな。
・今回紹介した店舗の情報
店名 名代富士そば 代々木店
住所 東京都渋谷区代々木1-32-12 HOUWAビル 1F
営業時間 24時間営業
定休日 無休
参照元:Facebook
Report:立ちそば評論家・中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼既存のご当地メニューをパクったものらしい
▼ボリューム満点!
▼カレーウメー
▼焼きそばもウメー
▼コスパ抜群のボリューム感!