中東の王国ヨルダンといえば、超巨大な古代遺跡や死海リゾートが有名だ。親日家が多く治安も安定しているため、映画のような冒険旅行を安全かつ快適に楽しむことができると評判である。考古学者気分で遺跡巡りをしたい方には、うってつけの国と言えるだろう。

そこで今回は、新・世界七不思議にも選出されたヨルダンの『ペトラ遺跡』を紹介したい。地球屈指の摩訶不思議なアドベンチャースポットと言われ、超名作映画の舞台にもなった歴史遺産を現地の空気感そのままでお届けしよう!

・忘れられた都

荒れ果てた砂漠の地に突如出現する古代都市ペトラは、19世紀前半にスイス人の探検家によって発見されたらしい。岩山に囲まれた古代都市は「忘れられた都」とも呼ばれ、現在も発掘調査が行われているとのこと。なんでも観光用に公開されているのは、遺跡全体の1%に過ぎないという。

まずは「シーク」と呼ばれる岩の裂け目にできた薄暗い道を進む。もうこの時点で気分は最高、ドキドキが止まらないのだが、細い細いシークを抜けた先にいきなりドカーーーンと巨大な神殿が登場するのだ。いきなりのクライマックスに思わず大興奮である。マジで死ぬほどデケェェェエエエ!


・エル・ハズネ

ペトラの象徴ともいえる美しく精密な建造物の名前は、アラビア語で「宝物殿」を意味する「エル・ハズネ」。ハリソン・フォード主演の映画『インディ・ジョーンズ / 最後の聖戦』の舞台となったことでも有名だ。マジで幻の聖杯が出てきそうな雰囲気が満々である……威圧感がハンパじゃない。

すでに頭の中ではインディ・ジョーンズのテーマ曲が流れまくり状態なのだが、ノリだけでロバやラクダに乗ると地元民にボッタくられる可能性があるので要注意。遺跡内は坂道や階段が多いため、徒歩で行くのが無難である。

また、砂漠気候に適したアラブの衣装を身につけるのもオススメだ。かなり涼しい上に遺跡との一体感を味わうことが出来る。きっと言葉が通じない相手ともすぐに仲良くなれるだろう。日本にいるサムライ姿の外国人が可愛らしく見えるのと同じである。

・エド・ディル

エル・ハズネから1時間以上歩いただろうか、約800段の石段を登ってたどり着いたのがペトラ遺跡最大の建造物「エド・ディル」だ。またまた岩壁の中に神殿がズドンッ! 迫力満点である。とにかく古代人の知恵と創造力には、あっぱれとしか言いようがない。

ちなみに、こちらは映画『トランスフォーマー / リベンジ』の舞台になったことでも知られている。なんでもヨルダン王室がトランスフォーマーシリーズの大ファンだったために、遺跡内での撮影が特別に許可されたのだとか。ヨルダン王にもあっぱれだ。

帰りももちろん徒歩。太陽の当たる角度によって刻々と色が変化する遺跡群は、いつ眺めても楽しめるのだ。歴史の重みとハリウッド映画の世界観を思う存分に味わうことができるペトラ遺跡。ケタ違いのスケールに圧倒されること間違いなしなので、機会があればぜひ一度訪れてみてはいかがだろうか。

Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.

▼まずは「シーク」へ



▼シークを抜けると……

▼ズドーーーン

▼エル・ハズネ

▼圧倒的なデカさ

▼夜も幻想的である

▼エド・ディル


▼開放感抜群の景色であった