くら寿司、はま寿司、かっぱ寿司、そしてスシロー。世の中的には “4大回転すしチェーン店” なんて言われているが、個人的には「スシロー1強」とさえ思うほど、スシローのコスパは脅威的である。近所にスシローがある人は勝ち組、そう言ってもいいくらいスシローは最高だ。
個人的にも月に2回は足を運ぶが、スシローにハズレメニューは1つもない。……と断言……したいところだが「さすがにコレを頼むヤツはいないだろ」と思わざるを得ないメニューが存在する。それが『黒門伊勢屋のわさびなす』だ。マジでコレ注文するヤツ0人だろ……!
・世の中に1人もいないハズ
スシローの魅力を一言で語るのは難しいが、バラエティ豊かなメニューがラインナップされていることもその1つに挙げられるだろう。海鮮系のにぎり寿司はもちろんのこと、フライドポテトも激ウマ! 麺類だってスイーツだってどれも美味しいのだ。
そういう意味で『黒門伊勢屋のわさびなす』がメニューとして存在することは構わない。しかもスシロークオリティなのできっと美味しいのだろう。だがしかし、数あるメニューの中からわざわざ『わさびなす』を注文する人は、世の中に1人もいないと疑わざるを得ない。
人間が食べられる量は決まっている。私、P.K.サンジュンは12皿と言ったところだが、その12皿は「究極の12皿」を選び抜いているつもりだ。生ハムを2つ行くべきか、生ハム1のえびアボカド1にすべきか……。そこに『わさびなす』が付け入る隙は1ミクロンたりともない。
「漬物だからチェイサー的に食べる人がいるのでは?」という意見もあることだろう。だがしかし、スシローにはガリがある。箸休めとして『わさびなす』を頼む必要はないのだ。これは本気で「スシローでわさびなす注文するやつマジ0人説」はあり得るのではなかろうか?
・広報に聞いた
というわけで、スシローの広報に連絡し、事の真相を尋ねてみることにした。以下でやり取りをご覧いただきたい。
──大変失礼ですが、私はスシローさんの『黒門伊勢屋のわさびなす』を注文する人がこの世にいるとは思えません。実際のところどうなのでしょうか?
「さ、さすがに0人では……」
──いや、0人だと思います。というか、他に優秀なメニューが多すぎますし、実際に店内でわさびなすを食べている人を見たことがありません。
「なるほど。確かに人気メニューではないかもしれませんが、一定の需要があることは確かです」
──需要がある……? 誰が注文するのでしょうか?
「スシローは老若男女、全てのお客様に喜んでいただけるメニュー開発を心がけています。わさびなすに関して申し上げますと、年配の方などには比較的人気があるメニューかと思います」
──おお……その枠があったか。年寄りが食べてるのか……。
「漬物自体も黒門伊勢屋さんのものを使用しておりますし、一定のご支持はいただいているのかと……」
──なるほど。正直、お年寄り客のことは想定していませんでした。でも20代30代でわさびなすを注文する人は0人ですよね?
「それもないかと思います(笑)」
結論から言うと『黒門伊勢屋のわさびなす』を注文する人は0人ではなかった。決して大人気メニューではないものの、年配の方を中心に一定の需要があるようだ。個人的には「1 / 12」にエントリーさせる気はないが、20年後くらいには考えも改まっているかもしれない。
ちなみに撮影用に初めて注文したわさびなすは、ただ漬物がのっているだけでなく、おかかを使用した小粋なネタであった。大人気メニューではなくても手は抜かない、スシローの強さを改めて思い知った次第だ。