中国で大人気の調味料、な~んだ? トウバンジャン? テンメンジャン? もし「老干媽(ラオガンマー)」を挙げたなら、かなりのツウと言っていいだろう。
最近、日本でも注目されつつあるのだが……あれを自宅で作れたら素敵じゃない? 作ってみたらラオガンマーのことをもっと深く知れるのではないか?
・ラオガンマーとは
ラオガンマーとは、過去の記事でも紹介したとおり中国で超定番のラー油系調味料だ。大豆の発酵食品「豆豉(ドウチ)」入りのラー油をはじめ、玉ネギ、鶏肉などさまざまなラー油を展開している。
その味は中華圏だけでなく、現地日本人、日本で食べるラー油が一般化して以降は中国に行ったことがない日本人の舌までも虜にしている。私(沢井メグ)も中国で出会って以来、寝ても覚めてもラオガンマー。つい食べ過ぎてしまうので、理性を保つのに苦労しているところだ。
またラオガンマーには涙なくしては語れない歴史もある。詳しくは過去の記事でご確認いただきたいが、その歴史や創業者の陶華碧(とう・かへき / タオ・ホァビー)さんの誠実な姿を知り、「ますます好きになった」という声も聞かれるくらいなのだ。
・ラオガンマー風「豆豉ラー油」の作り方
そんなラオガンマーを自宅でも作ってみたい……まずは本家ラオガンマーの成分表をチェック! そこに書かれていた材料は、
「食用大豆油、豆豉、乾燥唐辛子、砂糖 / 調味料(アミノ酸)」
シンプル! なんとドシンプルなことか!! たった5つの材料であの絶妙な味わいを創出していたのか。陶華碧さん、マジ神の手……。
さて材料5つのうち前の4つはいいとして、最後の「調味料」とは何なのか。アミノ酸ということは、うまみ成分と考えていいだろう。うまい調味料、うまくて中国料理と相性がいい調味料……味覇先生に助っ人をお願いすることにした。
その結果、導き出した材料は以下のとおり!
【材料】
大豆油:150ml
豆豉:50g
乾燥唐辛子:20~30g
砂糖:20g
味覇(中華スープの素):5g
唐辛子の量に幅を持たせているのは、種類によって辛さが異なるからだ。業務スーパーで買った唐辛子で作ったら胃がいつまでも熱くなるほど辛かったなぁ……。お手持ちの唐辛子の特徴に合わせて、量を加減してほしい!
【作り方】
1.豆豉を包丁で叩いて軽くつぶしておく。塩辛い豆豉を使うのであれば水につけて塩抜きしておこう。
2.1の豆豉を10分ほど蒸す。その間に唐辛子から種を出しておこう。種は少々残っていてもOKだ。
3.フライパンで唐辛子を乾煎りする。パリッとなる程度で十分。焦げやすいので要注意だ!
4.3の唐辛子を包丁やブレンダーで細かく刻む。
5.大豆油を深めの鍋に入れて温め、全ての材料を投入。焦げないように1分ほど煮れば完成だ。
ね! 簡単でしょう? 30分もあれば自家製ラオガンマー風ラー油の出来上がり。焦げやすいので、とにかくその点だけご注意を!
・この上ないリスペクトを込めて
辛ッ! 旨ッ!! めっちゃそれっぽい! ご飯にかけると油がジュワ~と米に染み込み、唐辛子がジャリッ、豆豉がモキュッ。本家と比べると酸味がやや控えめで「再現度100%」とは言わないが、かなりイイ線いった味わいだ。
ラオガンマーへ敬意を込めて、この自作ラー油のことは僭越ながら「メグガンマー」と呼びたい。
なお、このメグガンマーは「ラオガンマー風のラー油は自作できるから買わなくてもいいよネ」という意図で作ったわけではないことを強調しておきたい。メグガンマーは、いわばファンアート。愛あってこそ成立する代物なのだ。
上記のレシピはラオガンマーを深く知るために、もしくは食べたいのに、近くに売っている店がないなど緊急時に利用していただければ幸いだ。みんな大好きラオガンマー!
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.
▼こちらが本物のラオガンマー
▼メグガンマー
▼おわかり……いただけるだろうか!? 愛がダダ漏れていることを!
▼材料はとてもシンプル! 簡単なのでラオガンマー愛を深めたい方は是非チャレンジしてね
▼失敗したもの。焦げやすいのでそこだけ要注意だ