大阪・新世界が発祥とされるB級グルメ「串カツ」には絶対の掟がある。ソース二度づけ禁止である。串カツ屋のソースは基本的に共有で他のお客も使用するため、そこに食べかけの串を再び入れるのはマナー違反というワケだ。

このルールは人気串カツチェーン『串カツ田中』においても徹底されており、ソースの容器にはかねてより二度づけを禁止する文言が書かれていた。ところが……。最近になって、あのソース二度漬け禁止ルールがまったくの無意味だったことが明らかになったのである。

・鉄のルール

『串カツ田中』に行くと最初に出てくるのが、お通しのキャベツと串カツ用のソースだ。容器には「ソース二度づけ禁止!」とハッキリ書かれており、足りない場合はキャベツでソースをすくってかけるのがマナーとされてきた。田中好きにとっては常識だろう。

・新たな提供方法

しかしコロナウイルスの影響もあって、『串カツ田中』は2020年6月12日より全店舗にてソースの提供方法を一新。従来の串カツをソースに直接つける方法から、ソースディスペンサーで串カツにかける方法へと大きく変更したのだ。これはちょっとした事件ではないか。


個人的にはソースにドボンとつけるのも串カツの醍醐味の一つであったため、今回の変更は少し寂しいような気もするのだが、今の状況を考えると仕方ないことなのかもしれない。やはり安心が一番である。


が!


実はこの変更劇の裏で、ソースに関するとんでもない事実が発覚していたのだ。提供方法変更の背景についての、『串カツ田中』のコメントをご覧いただきたい。


「串カツ田中は、これまで串カツを日本を代表する食文化の一つとすることを目標の一つに掲げ、特徴であるソースの二度づけ禁止を推奨してまいりました。また以前より衛生面を考慮し、来店グループごとに新しくソースを提供し、利用後は使いまわすことなく廃棄しておりました」


なん……だと……? 前半はいい。注目したいのは後半である。


「来店グループごとに新しくソースを提供し、利用後は使いまわすことなく廃棄しておりました


な、何ィィィィィィイイイイ!? いや待てコラァァァァァアアア! なら二度づけしても全然問題なかったじゃねーか! 三度づけしても四度づけしても無問題だったろコレ!! こっちはしっかりルール守ってたんだぞ! 田中コラァァァァァアアアアアア!!

・ブチギレ

紅ショウガがデカすぎて容器に入りきらず、本当は二度づけしたいのにそこをグッと我慢していたことを思い出し私(あひるねこ)は激怒した。キャベツが柔らかいと上手くソースをすくえないことを思い出しさらに激怒した。まさに正直者はバカを見る。この世界はなんと不条理なことか。

・安全第一

『串カツ田中』によると注文の後、人数に応じてソースディスペンサーを提供するという。感染拡大を防止するための真摯な対応と言えるだろう。ソースにドボンできなくなったのは残念だが、田中の串カツが大好きなことに変わりはない。ぜひとも頑張って欲しいものである。


……ちなみに、従来の方法を希望する人にはソースディスペンサーと空き容器が提供されるとのこと。結局できんのかい!

参照元:串カツ田中
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.