発売30周年を迎えるカルピスウォーター。今まで特にアピッたことはなかったが、私(中澤)はカルピスウォーターがかなり好きである。冬でも飲むし、自販機で買うものランキング1位なのではないだろうか。いつだって振り返ればカルピスウォーターが隣にいた。
というわけで、まさに青春の味なわけだが、2021年3月2日、そんなカルピスウォーターが8年ぶりに全面リニューアルされたというではないか。そこで新旧飲み比べてみることにしたぞ。
・リニューアルした点
アサヒ飲料のニュースリリースによると、誕生30周年を機に味わいとデザインがリニューアルされているらしい。昨日購入した旧バージョンと本日購入した新バージョンを見比べてみると、確かにパッケージが少し変わっている。
一番わかりやすいのは新バージョンの左上に「すっきり、爽やか」という文字が入っていること。あとは、青地に太陽のような光とレンズフレアが入っているなど細かい変更が見られ、若干パッケージの爽やかさが増している。
だがしかし、パッと見のイメージは同じ。カルピスウォーターほどガッチリイメージが固まっているもののリニューアルってまあこんなもんだろう。
そして、こういったリニューアルでパッケージ以上に分かりにくいのが味。現実問題、線で目に見えて変わっているパッケージと違い、成分データが変わっても素人舌には違いが分からないのが味のリニューアルだ。
・新カルピスウォーターを飲んでみた
今回のリニューアルでは、“甘さ” と “香り” がブラッシュアップされたとのことだが、本当に変わっているのだろうか? 新カルピスウォーターを飲んでみたところ……
完全に馴染みのある味。
古いアルバムを開いたらこのカルピスウォーターの写真が挟まっていたような。俺たちのカルピスウォーターがそこにいた。現時点では何が変わったのか分からない。
・飲み比べ
とは言え、普段カルピスウォーターの味をそこまでしっかりと味わっていないのも確かだ。そこで、旧バージョンを飲んでみたところ……
結構違う……!
新バージョンの方が確かに甘みが強い気がする。それに比べて旧バージョンは少し水っぽい。ひと口ではそれくらいしか舌に記憶が残らなかったが、逆に言うと、ひと口でも分かるくらいの違いがあることは確かだ。さらに細かく飲み比べてみると、口当たりや後味も違う。
・飲み比べて分かった違い
まず、口当たりは新バージョンが圧倒的に柔らかい。硬水と軟水のような違いを感じた。どことなく角のある旧バージョンに比べ、新バージョンは口の中でふわっと溶ける感じがするのである。
次に、後味に関しても、新バージョンの方がスッキリしており、飲み比べたら、旧バージョンの方がのどに引っかかる感じがする。もっと正確に言うと、甘みを感じる位置が違うように思った。
新バージョンは飲んですぐに甘みのピークが来てスッと引く。それに対し、旧バージョンは甘みのピークが若干遅く、のど元くらいまで続くイメージ。カルピスと言えばそういうものな気もするが、後味がスッキリしているのは新バージョンの方だ。
というわけで、飲み比べると全然違う。にもかかわらず、新バージョンだけ飲んだ時点では、俺たちのカルピスウォーターを感じたから、これは確かにブラッシュアップと言えるだろう。
・カルピスウォーターが伝えたかったこと
香りに関してはよくわからなかったのだが、リニューアルでこんなに違いを感じたのは初めてだった。その変化からはカルピスウォーターの意志が伝わってくるようである。より輝こうという意志が。
カルピスウォーター第一世代である私は2021年で39歳。もはや青春なんて遠い昔だと思っていたが、30周年を迎えてさらに爽やかになるカルピスウォーターに背中をたたかれた気がした。「何歳からでも青春は始められるんだぜ」と──。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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▼ちなみに、成分的にはリニューアル版のエネルギーが2kcal増えていた