ケイジャン料理、というジャンルをご存じだろうか。筆者にとっては「聞いたことはあるけど説明できない」料理の代表格。

なんとなくホットでスパイシーで「カリブの海賊」を連想するジャンボとかガンボとかいう料理……というくらいの認識だが、4月8日から「ビッグボーイ」「ヴィクトリアステーション」でケイジャンフェア開催中!

異国情緒あふれるローカルフードを、すぐ近くで食べられるとは聞き捨てならない。さっそく行ってみた!


・ケイジャン料理

ケイジャンとは、アメリカ南部のルイジアナに移住した、フランス系住民のことだそう。そこから生まれたケイジャン料理は素朴な庶民のソウルフードで、玉ねぎ、ピーマン、セロリが「ホーリー・トリニティ(聖なる三位一体)」と呼ばれるほど基本の食材なんだって。へぇぇぇ。

代表的なのはガンボやジャンバラヤ、ケイジャンチキンなど。ビッグボーイではケイジャンソースのチキンやハンバーグを食べられるほか、ライスの代わりにジャンバラヤも用意。

今回の筆者のオーダーは「ケイジャンチキン ジャンバラヤ」(税込1078円)! おなじみのサラダバー、スープバーつき。

ワンプレートに盛りつけられた比較的リーズナブルなメニューだが、もう少し本格的にしたいなら、熱々の鉄板メニューもあるぞ。

同店オリジナルのケイジャンソースは「セロリシード、オニオンパウダー、パプリカパウダー、オールスパイスなど10種のスパイスとトマトソース」で作られているそう。

チキンは安定の軟らかさと美味しさ。というか、鶏肉を焼いたものに、まず間違いはないからな。ケイジャンソースはスパイスの風味があるが、さほど辛くない。どちらかというとトマトが主体のシンプルな味つけ。

なんでもケイジャンは漁業や狩猟で暮らしていた人々で、基本的には田舎料理。フランス料理の流れをくみながらも、ネイティブアメリカンとの交流でスパイスやハーブを盛んに使うようになったのだそう。

こちらはジャンバラヤ。お子様ランチのように山型に盛りつけられている。


これは辛い! 「ハバネロマヨネーズとハラペーニョの辛さ」だそう。 「激辛」というほどではないが、途中で水を飲みたいくらいには辛い。口の中がヒーハーする!

わさびやマスタードともまた違う、タバスコやチリペッパーの「痛たたたたっ」という刺激。ちょっと酸っぱく、旨辛!!

ケイジャンソースを使ったサイドメニュー「ケイジャンシュリンプ」や「ケイジャンフライドポテト」 もあるぞ。

フライドポテトに添えられているのも、先ほどの「ハバネロマヨネーズ」だと思われる。量を調節できるのがありがたい。

そしてケイジャンソースのかかったエビ焼き。これはエビだが、現地ではザリガニ料理も名物なのだとか。アメリカ南部といえば高温多湿な沼地や湿地をイメージするしな。

小さいながらも鉄板なので、びっくりするほどジュージュー音を立てながら届いた。


ここでふと気づいたのだが……


ケイジャンチキンも「鉄板」でオーダーすればよかったかもしれない。ライスがセットになったワンプレートは、彩りも良く写真映えはするが熱々とはいかない。少し値は張るものの、鉄板メニューにして、別途ジャンバラヤをオーダーする方法もあった。

しかも鉄板メニューにはレモンがついている! ジュージューの肉にレモンをしぼったら……これかなりイケるんじゃ? しまったー!!


・5月中旬に販売終了予定

フェアは5月中旬に終了予定。およそ1カ月間の期間限定メニューだ。

筆者はアメリカ南部には行ったことがないが、東京ディズニーランド「カリブの海賊」の導入部分……じめじめと蒸し暑く、蛍が飛びかう湿地帯の夜が、なんだかめちゃくちゃ恋しくなった。

食は文化を知ることの入口。本場の味を知っている人には物足りないかもしれないが、筆者のように「ケイジャンってなに?」と気になった方はぜひ!


参考リンク:株式会社ゼンショーホールディングス
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.