主に、カロリーの限界に挑むかのごときバグってそうなボリューム感で話題になることが多いコメダ。しかし彼らが提供するケーキ、実は往々にして繊細かつハイクオリティな仕上がり。

2021年5月19日から、全国のコメダ珈琲店(一部店舗を除く)にて、夏の新しい「季節のケーキ」4種の販売が始まった。コメダの作る夏ケーキはどのような仕上がりか、さっそく全制覇してみたぞ!

・4種

今回登場した4種のケーキは、「氷点下ショコラ」「ふ和っと柑橘」「口どけオレンジ」そして「熊本ベリー」。お値段は税込み450円~520円(店舗によって変動)となっている。


それぞれ順番にレビューしていこう。まずは「氷点下ショコラ」から。


見た目はよくあるチョコレートケーキだが、その名の通り、やや凍ったままで提供されるのが特徴。バッキバキに凍り付いているわけではなく、ほどよい凍り具合なのがポイント。

何より冷たいという点は、どんどん暑くなっていくこれからのシーズンにおいて、大きなアドバンテージ。通常であればフワフワだったであろうクリームやスポンジもハードめな食感になっており、それがウマい。


身近な例で例えるなら、冷凍庫で凍らせたチョコパイに通じるウマさだ。常温であれば4種中で最も甘いが、凍っている状態だと甘さも控えめに感じられて面白い。

試しに少し残して溶けるまで待ってから食べてみたが、その状態だとよくある普通のチョコレートケーキだった。コンセプトに沿って、凍っているうちに素早く食べるのがベターだろう。


・柑橘ヘヴン

続いては「ふ和っと柑橘」。メニュー表によると、シフォンにいよかん果汁が練り込まれているもよう。そして表面はゆずのソース。クリームも含め、どこを食べても柑橘フレーバーで清涼感がぶっちぎりだ!


いよかんフレーバーなシフォンはフワッフワ。練り込まれた果汁は伊達ではなく、いよかんフレーバーがしっかりと主張してくる。このシフォンだけでもかなりウマい。物販エリアの食パンの横あたりでこのシフォンが売られていたら、光の速さで買っただろう


・中にはサプライズなオレンジ

同じ柑橘系だが、フワフワどころか秒で消えていくのが「口どけオレンジ」。


上の白い部分はメレンゲと合わせたクリームチーズとのことだが、質感は完全にメレンゲ。繊細さが半端ないので、周囲の保護フィルム的なものを剥がす難易度が高い。映えを意識してスマホで撮影したい方は、剥がす前に撮っておいた方がいいかもしれない。


スポンジ部分は色の通りオレンジ味。それだけかと思いきや、中心部付近にはオレンジの果肉そのものが入っている。秒で溶けるもしっかり甘いメレンゲと、オレンジの心地いい苦味、そして酸味が絶妙なバランスで混ざり合う繊細な仕上がりだ。


・テクニカルなブルーベリー

そして最後は「熊本ベリー」。今回のビジュアル面での最強格はコイツだろう。紫なモンブランというだけで、気になって食べたくなるというものだ。


見た目だけじゃなく、中身も凝った仕掛けに満ちている。表面はブルーベリークリームだが、中には白いチーズクリームが隠れているのだ。


秘密はまだあるぞ! この2種のクリームの間に、ブルーベリーソースが隠されているのである。サプライズ演出に抜かりが無い。


味は甘いことは甘いのだが、どちらかというと酸味に重きをおいている気がする。ブルーベリーとチーズクリームという、違った系統の甘酸っぱさが面白いのだ。ビジュアルとフレーバー共にセンスを感じる手の込んだ造りということで、個人的に今回もっともオススメしたいのはこれ。

ということで、コメダの夏の新作ケーキ4種を一気に紹介してきたが、気になったケーキはあっただろうか? どれも創意工夫が半端なく、サプライズも欠かさない仕上がりはもはやワンダーランド。ボリュームで押し切る脳筋スタイルだけではないコメダの側面がここに。

公式HPによると、いずれも9月中旬頃までの販売を予定しているそう。期間が長めなので、全制覇もアリだろう。最寄りのコメダで是非食べてみてくれ!

参考リンク:コメダ珈琲店
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.