昨今、世の中にはクリームがこれでもかと詰め込まれたマリトッツォや虹色のチーズハットグなど、華やかな見た目のスイーツで溢れている。
激動のスイーツ戦国時代の中で、筆者も様々な「映える」スイーツを目にしてきた。おかげで、大抵のビジュアル重視スイーツには驚かなくなっていたと思っていたのだが……
「それ」に出会った日、筆者は久しぶりに自分の目を疑った。
だって……こんなに真っ青なプリンがあるなんて、一体誰が想像したよ……!?
・駿河湾のプリン
そのプリンの名は、「深海プリン」。静岡県沼津市にある「沼津深海プリン工房」から発売されている。
この真っ青なプリンは、沼津市の目の前に広がる日本一深い海・駿河湾をモチーフにして作られたそうだ。
沼津深海プリン工房では他にも抹茶味、塩キャラメル味など様々な味のプリンが販売されているが、今回は深海プリンのみが6個入った「深海6個セット」(税込2680円)を購入した。
注文から待つこと約1週間。かわいらしいロゴの入った段ボールを開けた瞬間……
青!
青!!
青っっっっっっ!!!!!!!
一気に目の前に青の世界が広がった。小さな海がそのまま瓶の中に詰められているようだ。爽やかすぎる~!!
・まずは海水部分を攻略
それではさっそくこの小さな海を食べてみよう。
それにしても、この海水の部分は何でできているのだろう? とんと検討がつかない。「深海プリン」と言うからには、ここもプリンでできているのだろうか? いや、それにしてはやけに透明感があるような……
ぷるっぷるの海水を、ドキドキしながら口に運んでみると……なるほど!! これ……ラムネか!!!!!
公式サイトによると、この部分は「深海をイメージした鮮やかなラムネのジュレ」とのこと。
確かにスプーンに乗せようとするとほろほろと崩れ、ゼリーと言うには柔らかい印象だった。炭酸は入っていないので、ラムネのしゅわしゅわした刺激が苦手な人でもおいしく食べることができるぞ。
見た目だけでなく、味まで爽やかだった深海プリン。筆者の脳内には、いつの間にか輝く駿河湾の景色が映し出されていた。行ったことないけど。
・プリンの概念がひっくり返された
順調に海水を飲み干したところで、いよいよ底の部分に突入。
海水の部分は何でできているのかまったく予想がつかなかったけれど、ここはさすがにプリンそのものなんだろうな~! 商品名にも「プリン」って書いてあるし!
……という筆者の浅はかな考えは、口に入れた瞬間からあっさり打ち砕かれることになった。
なぜなら咀嚼(そしゃく)しようとした瞬間、そこにプリンがいなかったからだ。プリンが……溶けたっ……!? 驚く間もなく、一気に広がる濃厚なバニラと卵の優しい風味。
あれ、私今プリンを食べてるんだよね? 生クリームじゃないよね???
混乱しつつもよく見ると、底の方にバニラビーンズの粒がまんべんなく存在しているのを発見。どうりでこんな濃厚なバニラ味になるわけだ。
・静岡の新名物の予感
そんなわけで「深海プリン」は、見た目でも味でも終始驚かされっぱなしのこだわりの詰まったプリンであった。このプリンを食べて深海のロマンに思いを馳せてみるのもまた一興かもしれない。
あ、購入の際には賞味期限が少々短め(オンラインショップで購入の場合、商品発送日含め5日間)なので、そこだけ注意されたし!
参考リンク:沼津深海プリン工房 ONLINE SHOP
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.
▼個数分のスプーンまでついてくる。ありがたい!
▼段ボールに印刷されていた取り扱い注意のマークにまでこだわりが光っている