例えば、新商品のポテトチップスを購入する前にネットで評判をチェックする……なんてことは、もはや当たり前になっている。その記事を執筆しているのが、我々「グルメライター」である。
そんなグルメライターたちの味覚は信用できるものなのか? そこに自ら切り込むシリーズ『グルメライター格付けチェック』の第11回は、みんなが大好きな「焼鳥編」をお届けしたい。
・嫌いな人がいない説
あくまで個人的な感覚になるが、この世に焼鳥が苦手な人など存在するのだろうか? もちろん種類によっては「レバーが苦手」などといった声はあるかと思うが、シンプルな「焼鳥(もも焼)」が苦手だという人に出会ったことが無い。
一方で、焼鳥はどれだけリーズナブルでも “ある程度のウマさ” が約束されているグルメである。またタレの存在も無視することは出来ないから、今回はそれなりに苦戦を強いられる……かもしれない。
・高い方を当てる
さて、ここで『グルメライター格付けチェック』のルールを説明しておこう。参加者は目隠しをしたまま “超高級食材” と “普通の食材” を味見し「どちらが高いか?」を当てる。ウマいマズい、好き嫌いは関係なく「高い方」を当てれば正解だ。
今回用意した高級食材は「伊藤和四五郎商店」の焼鳥で、価格は1本206円。新宿伊勢丹のデパ地下に店を構え、もちろん鶏は国産を使用している。天下の伊勢丹で購入できる、絶対的な安心感がある焼鳥だ。
もう一方はローソンの焼鳥で、価格は1本100円。リーズナブルなのにボリューミー、安定のウマさには評判があるローソンの焼鳥であるが、果たしてライターたちは2倍の価格差を見抜くことができるのだろうか?
先述の通り、どれだけ安くても「美味しくない焼鳥」など滅多にないと思われるが、グルメライターたちの答えはというと……!
P.K.サンジュン:B「うん、もうこれは最初でわかったかもしれない。はい、これはBでしょう。ローソンさんには申し訳ないけど、やっぱりAは隠し切れない鶏の臭みがあった。それに引き換えBは全然臭みも無いし、肉質も弾力があったよね。今回はかなり自信があります」
GO羽鳥:A「Aは何かバラバラだな……? うん、でもBの方がウマいな……。ええ……難しいな。Aは炭火の香りがしたんだよね。もちろんわざとらしい気もしたんだけど、Bはややパサついてた。
あと、Bは炭火の香りがしなかったんだよなぁ。とりあえず炭火の一点突破でA。でも全然差は無いね。どっちも普通にウマい」
和才:B「Aはローソンじゃないかな……? うん? なんでこんなにブヨってるんだろ? でも両方食べたらBかな? Bは肉質がしっかりしてましたね。伊勢丹がブヨっとした肉を出すかなぁ、と。タレ云々より肉質でBだと思ったし、味自体もBの方が美味しかった。もしBがローソンなら凄すぎる」
中澤:B「Aはタレの味が単調な感じがする。ちょっと塩辛いかな? Bは炭火焼の香りがしますね。ただ炭火の香りって後からどうにでもなると思うんだよなぁ。タレもAは単調で、Bはコクがあった。ただAは柔らかくて、Bは肉自体の風味も豊かだった。総合的に高級感があったのはBですね」
あひるねこ:B「Aはタレの存在感が無いな……。Aは炭火の香りがすごいけど……これはどうなんだろ? まあでも高いのはBでしょう。Aは炭火の香りを後付けしてる感じがした。
Bがメチャメチャうまいワケではないけど、輸入物っぽい鶏の気配を感じなかった。まあでもわざとらしい炭火の香りを考慮してAかなと。Bは特にマイナスポイントが見当たらない」
砂子間:B「答えはBです。Aはタレがコンビニでしたね。ただそんなに肉が悪いとは思わなかったです。どっちが好きかと言われたらAかもしれません。ただBは質の良さがありましたし、タレも品がありましたね。伊勢丹クオリティというか、デパ地下で売ってますって感じが伝わってきました」
佐藤:B「うーーーーん……。正直、片方を食べただけじゃわからない。でもたぶんBじゃないかなぁ……? Aはコンビニっぽいというか、たるんだ肉って感じがした。Bは肉質がしっかりしてたし……でもBは筋張った感じもあったんだよなぁ……。伊勢丹でAはイヤだな、というわけで答えはBにしよう」
Yoshio:B「うん……ああ。高い方はBだね。やっぱり鶏肉って高いと身が締まってるんだよね。その点、Bは締まってたし、ちゃんとした旨味を感じたよね。Aはちょっと飼料のあげ過ぎというか、ちょっと太っちゃってる気がする。これはかなり自信がある……けど前回が前回だったから……」
原田:A「Aウマいですね……。うん、Aは美味しい。肉のやわらかさが段違いでAでした。タレはそんなに変わらないんですけど、Bはややパサついてましたね。Aはスッと入っていった感じがして “もう1本!” となるのはAでしょう。もう1本、5本となるのは完全にA。好きなのもAでした」
ご覧のように今回は9名で参加し、答えは7対2で割れた。当初の想定以上に答えは割れなかったものの、果たして正解はどっちなんだ!
オラオラオラ! どうなんだ!!
どっちが伊勢丹なんだーーーー!!!!!
正解は……
B!!!!!! Bが伊勢丹で買った焼鳥!!!!!
よっしゃ、OK! もちろんローソンの焼鳥も悪くは無かったが、やはり国産と外国産の違いは確実に存在した。とはいえ、およそ半額でここまでクオリティを高めるローソンの企業努力には頭が下がる思いである。
正解で8勝1敗: 中澤「総合的に高級感があった」
正解で8勝2敗: 砂子間「デパ地下で売ってる感じがしました」
不正解で6勝3敗: 原田「何本でも食べたくなるのはAですね」
正解で6勝3敗: あひるねこ「Bはこれといったマイナスが見当たらない」
正解で7勝4敗: サンジュン「肉質も味も全然違う」
正解で6勝4敗: Yoshio「いい鶏肉って身が締まってるんだよね」
正解で5勝3敗: 佐藤「Aはちょっと肉がたるんでた」
不正解で5勝4敗: GO羽鳥「炭火の香りを信じてAで」
正解で5勝5敗: 和才「逆にBがローソンだったらスゴイ」
というわけで、それなりに正解率が高かった焼鳥編。次回は一部のライターにとっては将来を左右しかねない「餃子編」をお届けする予定だ。続報を待たれよ。
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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