先日、生まれて初めて沖縄に行ってきたのだが、その最終日の夕食に2歳の娘がリクエストしてきたのが「お寿司屋さん」だった。す、寿司……? 沖縄で……? ちなみに、ここで娘が言うお寿司屋さんとは回転寿司のことである。

沖縄の回転寿司……これはまさかの沖縄スシローなのか? いつも行ってるのに! と思ったら、なんと宿泊しているホテルのすぐ近くにチェーン店らしき回転寿司を発見。初めて聞く名前だけど、試しに入ってみることにした。

・地元の回転寿司チェーン

先日ご紹介した、朝からステーキと生ビールが食べ飲み放題の意味不明なホテル「ザ・ビーチタワー沖縄」。そこから歩いて7~8分の場所にあるのが「グルメ回転寿司市場 美浜店」だ。

「オアシス美浜ビル」という味しかない建物の1階に入っている店舗だが、看板を見てまず驚いたのが「・」の位置だった。「グルメ回転・寿司市場」って……嘘だろ! そこで切るのかよ!! そもそも切る必要があるのか? 謎である。

しかし入ってみると、さらなる衝撃の光景が私(あひるねこ)を待ち受けていた。なんと店内の待合椅子が満席になるほどの行列! 大繁盛!! しかもそのほとんどが外国人なのである。

そこかしこから聞こえてくる英語、韓国語、中国語、などなど様々な言語。外国人観光客向けのガイドブックやサイトに掲載されているのだろうか? こんな回転寿司、東京でも見たことないかも。



店内はカウンター席とテーブル席が半々くらいの一般的な作りだが、我が家がよく行く大手チェーンと違い、寿司がレールをガンガン回っているのが今となっては新鮮だ。ひと昔前の回転寿司って感じがする。

・寿司を注文

リクエストにお応えして来たのに玉子とポテトしか食べない娘をしり目に、タッチパネルで本日のネタのチェックをする私。マグロ、イカ、エビといった基本的なメンツは揃っているものの、やはり観光地価格か? ちょっとお高めだな……

なんてことを考えていたら、ここで奇妙な商品を発見した。『沖縄ざんまい』(税込580円)……だと?

こちらは本来ならヤイトハタ(石垣産)、イラブチャー(沖縄産)、シルイユー(沖縄産)が1貫ずつのった皿であるが、あいにくシルイユーが品切れのため、代わりにヒラマチ(沖縄産)が……いや全員誰やねん! 代わったところで分からん!!

・地元のネタ

そう、「グルメ回転・寿司市場」はさすが沖縄の回転寿司だけあって、現地で獲れた魚がサーモンやマグロに混じって普通にメニューに並んでいるのだ。見たところ、どれも白身魚のようだが……。



それではまずヤイトハタから。石垣島産直送の身が締まった高級鮮魚とのこと。食べてみると……うむ! 肉厚で歯ごたえがよくウマし!! 真鯛みたいだな。

続いて名前が独特すぎる沖縄産イラブチャー。こちらは熱帯域の海で多く見られるブダイ科の魚で、サンゴをかじるのが特徴なんだそうな。思ったよりもあっさりした味わいだ。真鯛みたいだな。

そして最後は、こちらも沖縄産のヒラマチ。フエダイ科の魚で歯が大きく、成長すると1メートルほどになるという。画像検索してみると……うわデカッ! そして赤ッ!! ややギョッとするルックスだが(魚だけにね!)、思った以上に上品な味だ。真鯛みたいだな。

どれもおいしかったので、追加でミーバイ(税込450円、沖縄産)とやらも注文してみる。ミーバイは沖縄の方言で、ハタ類の魚全般を指すらしい。うんうん、淡白だけど適度に脂がのっていてウマいぞ。真鯛みたいだな。

寿司以外にも『もずく天ぷらうどん』(税込480円)なんていう、分かりやすく沖縄なメニューもあったので食べておいた。最初は沖縄に来てまで回転寿司かよ……と思っていたけど、むしろよりディープな地元の味を楽しめたので大満足だ。グッジョブ娘。

・異世界寿司

外国人だらけの中で食べる新鮮な沖縄鮮魚の数々。見慣れた回転寿司のようでいて、どこか奇妙な雰囲気が漂う店内はさながら異世界の食堂である。沖縄旅行で回転寿司を訪れる機会はそこまで多くないかもしれないが、間違いなくオススメなので興味を持った人はぜひ!

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 グルメ回転・寿司市場 美浜店
住所  沖縄県中頭郡北谷町美浜2丁目4-5
時間 11:30~22:00
休日 水曜

参考リンク:グルメ回転・寿司市場
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.