先日京都駅を利用する機会があり、ついでにヨドバシカメラ 京都店へ立ち寄った。フロアガイドを見ていたところ……あれっ? 地下にあるスーパーマーケットがロピアに変わっている!?
ロピアといえば、当サイトで何度もご紹介しているコストコ級の激安スーパーである。行ったことないし、ちょっと覗いてみようかな。
そんな軽い気持ちで入店してみたところ……強烈に後悔をすることになってしまった。なぜなら、
うっかり生鮮食品が買えないタイミング(取材前)にロピアへ来てしまったからである!
正直に言うと、筆者はロピアを舐めていた。
いくら「日本版コストコ」と噂されているからって、どうせ安いだけだろう。欲しい物があったとしても 他の店でも買えるもんな、なんて考えていたのにレベルが違った。
すべての売り場において、品揃えが、こだわりが、そして「他の店には負けん!」という覇気が違ったのだ。
・野菜コーナー
入り口付近は野菜コーナー。いわば店の顔ともいえる立ち位置だからか相当気合が入っているようで、ポップや装飾がギラギラとしたオーラを放っている。
多くの野菜が山積みにされ、トウモロコシが1本100円、ピーマンは大きなサイズがギチギチに10個ぐらい詰まって300円。どれもハリがあって新鮮そうで文句の付けどころがない。
なるほど、スタンダードな野菜を安く売るタイプの店か……と思ったら花弁茸(はなびらたけ)なんてニッチなキノコも並んでいる。野菜だけではなく、桃やマスカット、スイカなどもゴロゴロと大量だ。
くそっ。めちゃくちゃ美味しそうなのに、今から丸ごとのスイカなんて買えないよ。来店のタイミングミスったぁ~!
・鮮魚コーナー
続いて進んだのが、筆者の大好きな鮮魚コーナー。自慢じゃないが、私は魚にちょっとうるさいぞ? ……なんて思っていたのに、またしても期待を上回ってきた。
まず、パックに入れられている切り身が大きく大量。しかも「本当に刺身で食べても大丈夫なの?」ってレベルで安い。
だからといって 鮮度に問題があるように見えない。っていうか、むしろピチピチに見えるのは気のせいだろうか?
……いや、気のせいじゃない。
切り身コーナーの隣にある未調理(丸ごと)鮮魚コーナーでは 見たこともないようなビッグサイズのキンメダイが並んでいたのだが、その大きな目は透き通ってウルウルのツヤツヤ。間違いなく新鮮である!
キンメダイだけではない。メバル、真アジ、イトヨリ、イサキ、種類だって豊富だ。お面にできちゃいそうなくらいに大きな貝までも並んでいた。
クーラーボックスさえあれば買って帰るのに……! 獲物を目の前にして見逃すしかない状況に、ただ唇を嚙むしかなかった。
・お総菜コーナー
お惣菜だって半端じゃない。
ケースに並ぶお惣菜はすべてが妙に美味しそうに見えるというか、メニューが華やかというか、とにかく購買意欲をそそられずにはいられなかったのだ。
カクテルシュリンプやトルティーヤ、ローストビーフや冷しゃぶなど、どれも見たことがある料理ではあるのだが、すべてに彩り豊かな野菜がたっぷりと入ってあざやかに見える。
コレがスーパーで買えるなら外食も自炊もいらないじゃん! と思っちゃうような雰囲気なのだ。
そして何よりも圧倒されたのが、お店の活気である。
ヨドバシカメラ京都店の地下2階の大部分を占める店内は、明るく大量の商品にあふれている。それを求めるお客さんがたくさん来店しているのはもちろんのこと、店員も多く、フロア全体が活き活きとしている印象を受けたのだ。
ロピアは “ついで” ではなく “主目的” として来るべきだった……。強烈に後悔したが、もう遅い。また次回出直すとしよう。
・クラフトビールで反省会
少しでもいいからこの楽しさを家に持ち帰りたい。そう思った筆者が手に取ったのはクラフトビールだった。
比較的新しいロピア店舗の特徴のひとつとして、クラフトビールの品ぞろえがいいという点があるようだ。京都ヨドバシ店では国内だけでなく、アメリカやカナダなど海外の商品もあり、なんと300種類以上を取り揃えているらしい。
筆者が購入したのはこちら。
・チーズシーズニング海苔(税込430円)
・ファイアサイド チャット(赤いビール 税込768円)
・フォートポイント ユズKSA(銀色のビール 税込1098円)
ファイアサイド チャットは冬の寒さに合いそうなビール。
こっくりとした飲みごたえに、カカオニブ由来と思われるビターな旨味がある。
なによりも香りが複雑。クリスマスカラーに引っ張られているのかもしれないが、単純な旨さだけに収まらない シュトーレン(ドイツのクリスマス用フルーツケーキ)のようなスパイシーさを感じた。
そうかと思えば、口に入れた瞬間はまろやかな甘さがあるような気もして、親密な仲間とのパーティーで飲みたくなるような楽しい味わいがあった。
フォートポイント ユズKSAはその名の通り柚子が使われ、透き通る黄金色が美しい。
ゆずのやわらかな酸味と爽やかさ、後味に軽やかな麦の苦み。ライトで飲みやすい、クラフトビールの入門にピッタリな味だ!
夏にぴったりなビールというべきか、ビールカクテルっぽいというべきか。ガツンとした喉越しがなく、水のようにゴクゴク飲めちゃう点は海外っぽさを感じる。
チーズシーズニングの海苔は、チェダーチーズっぽい味のパウダーがまぶされた韓国海苔。
甘めの味付けだがビールにはよく合い、パリパリと何枚でもいける。ただし、コレはコレで美味しいけど、個人的には普通の韓国海苔の方が好きかな……?
ビールと海苔を食べながらロピアの売り場を思い返した。
──海苔も美味しいけど、やっぱり本当はローストビーフとカクテルシュリンプをつまみに飲みたかった。
反省すべきは、持ち歩き時間が長い条件下で 軽率にロピアを訪問したこと。次回があるならば、必ず巨大クーラーボックスをかついで本気で訪問してやろうじゃないか。
ロピアで好きなものを好きなだけ買って食べるホームパーティー。いつか絶対に成し遂げてみせるからな!!
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.
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