「なんであったか〜いのペットボトル、すぐ冷めてしまうん?」
温かいものはアツアツで、冷たいものはヒエヒエで食べたい「食べ物の温度過激派」の私にとって、冬のホットドリンクはありがたくも憎き存在であった。
なかでも温かいペットボトルは、買った瞬間をピークにしてどんどん冷めていく運命にある。なんなら、買った時点でぬるいことさえある。ボトルのまま再度温めることは、基本的にできない……。
ある日、雑貨屋を見ていたら、そんな自分に売ってつけの商品を見つけた。「Dan to Dan ペットボトルでも使えるカップウォーマー」なる商品である。これぞ私の求めるアイテムでは?
「ペットボトルでも使えるカップウォーマー」
ホットドリンクの温度をキープできる「ペットボトルでも使えるカップウォーマー」。私は約2000円で購入したが、店によっては1000円台で売られているようだ。
先日紹介したニトリの「料理が冷めないホットウォーマープレート」ほど大きくなく、デスクの脇に温かい紅茶やコーヒーを置いて仕事する私にとっては理想的なアイテムであった。
付いていたのは説明書とカップウォーマー本体、USBのケーブル。
USBコードを挿して、電源をオン・オフするだけと使い方はカンタン。
・PC給電は推奨されてない
説明書を見ると必ずACアダプターから単独で線をつなぐようにと書いてある。
最近のデスク用家電によくある、パソコンのUSBポートからつなげるタイプだとばかり思っていたのだが、パソコンやモバイルバッテリーからの給電は推奨されていないよう。
ちなみにケーブルの長さは1m。コンセントを使うとなると、デスクに置いたときにちょっとケーブルの長さが短いのは気になるところ。おっちょこちょいの私は飲み物をこぼしそうである。
・保温力調査をしたが…?
まずは保温力を調べるために、家にある全く同じカップにお茶を入れて
・カップウォーマーあり
・カップウォーマーなし
で30分後にどれくらいの温度変化があるのかを調べてみることにした。
ー30分後ー
カップウォーマー有・無のお茶の温度をチェックしてみたところ……
どちらも冷めているではないか!
カップウォーマー有のお茶のほうがこころなしかヌルい気がする程度である。
気になってカップウォーマー本体を触ってみると、低温カイロくらいの温かさにしかなっていない。おかしい……。
おかしいなと思ってもう一度説明書をよくよく読んでみたところ……
「必ずUSB 5V / 2.4A以上のACアダプターを使用する」
と書かれていた。もしやと思い、さっきまで使っていたApple純正ACアダプターの米粒写経並に小さい注意書きをよ〜〜〜く見ると……
\最大出力1A!/
ぬるかったのはアダプタの出力が足りてなかったからだった。
カンタンそうに見えて、PCからの給電はダメ、ACアダプタは2.4A以上じゃないとダメ……と意外と条件が厳しい。100均とかコンビニで間に合わせで買ったACアダプタだと出力が2.4A以下かもしれないから要注意である。
・2.4Aで仕切り直し
今度はちゃんと急速充電対応のアダプター(2.4A)を使ってみると、カップウォーマーの本体がめっちゃ熱くなった。さっきとは比べ物にならない威力。
素手で3秒以上触り続けると火傷しそうなので、70度近くありそうな感じだ。
1Aでは秀吉がふところで温めた草履にすら及ばなかったのに……。
この2.4AのACアダプターにつないだ状態だと、見事にホットドリンクの温度はキープされた!
なんならちょっと温いお茶が温かくなるくらいの力もあった。
ただ底が平らなカップだと保温効果がかなり高いものの、底に段差のあるカップだとウォーマーとの接地面が少なくて温度がそこまでキープされない。
・ペットボトルはどうだい?
さて、肝心のホットのペットボトルでの効果である。
昔はペットボトルのホット飲料は容量が少なかったが、最近のホット飲料は450mlくらい入っていてかなり量が多い。
量が多いのは嬉しいものの、一気に飲めない量だからこそ後半にぬるくなってしまうのがネックである。最後までアツアツで飲みたい。
というわけで、ホットのペットボトル飲料をウォーマーで保温してみた。
結論からいうと「ペットボトルでも使えるカップウォーマー」を使うと、ちびちび飲みながら作業していてもペットボトル飲料が冷めなかった。
特にいいのが半分くらい飲み残したペットボトルの温度をキープするとき。最後まで温かく飲める。
ただし、上まで満タンに入ったペットボトルの温度を長時間キープするのは難しいといった感じ。
もちろん、普通に持つよりも下にカップウォーマーを置いているときのほうが断然冷めにくいのだが、量が多いと上の方まで温めることが難しくなるからである。
使用条件が意外と限られてることはちょっと気になるけど、湯煎もレンジもNGで、温め直しが難しかったホットペットボトルの救世主かもしれない。
屋外でホットペットボトルの温度がキープできるものが開発されるのを願う……。