正月の風物詩といえば「箱根駅伝」である。第100回を迎えた今年は、青山学院大学が大会新記録で2年ぶりに総合優勝を果たした。その裏で、茨城県ひたちなか市に本社を置く「サザコーヒー」が、駅伝にちなんだ新商品の販売を開始していた。

「だいこん」のおでん味である。……と言われても何のことだかサッパリわからないと思うが、「だいこん」という名前のポン菓子のおでん味である。この商品の裏面に記載されていた「斜め上行く食べ方」を実践してみたら、たしかに斜め上だった……。


・母校愛ゆえに

コーヒー専門店のサザが、なぜポン菓子を出したのか? 実は駅伝と関係している。サザの鈴木太郎社長は東京農業大学農学部の出身で、大変母校愛が強いそうだ。その愛ゆえに、東京農大の世田谷キャンパスに「東京農業大学店」を出したほどである。

その東京農大は今年、10年ぶりに箱根駅伝に出場した。農大の応援といえば、2本の大根を持って踊る「大根おどり」(応援歌:青山ほとり)が有名である。母校の活躍を鈴木社長が見過ごすわけがない。そこで誕生したのが大根を模したポン菓子「だいこん」である。


ちなみにこの商品を、東京農大の応援団に1000本寄付したそうだ。コレが沿道で振られていたかどうかは不明だ。



ポン菓子といえば「にんじん」がお馴染みだけど、だいこんはそのオマージュだろう。


久しぶりにポン菓子を食べると美味いね。軽やかな食感と歯ざわりが懐かしい。私(佐藤)が子どもの頃には、お祭りがあるとポン菓子屋さんが来て、ドカーン! とデカい音を立ててたものだけどなあ。今はあの光景も見かけなくなった……。


味はおでん味の名にふさわしく、出汁感が強い。鰹節エキスパウダー・昆布エキスパウダー・ホタテ貝エキスパウダーで、とことん旨味を注入している。



・斜め上を行く

さて裏面を見ると、気になる記載があった。「斜め上を行く ポン菓子の食べ方」とある。斜め上?


容器に菓子を入れて、お湯を注ぐだと!? もしかして、だし汁っぽくなったりするのかな? たしかめてみよう。カップにテキトーにポン菓子を入れて、そこにお湯を注ぐ。


これでいいのかな? 「量はお好みで」としか書いてないので、適量がわからないな。


味をたしかめると……薄い、めちゃくちゃ薄い。だし汁というには、薄くて物足りないなあ。ニュースリリースには「お湯を入れると「おかゆ」になる」と書いてあったけど、味は薄々、薄いおかゆだなあ……。


それにしても、ポン菓子をおかゆにしようというその発想はユニークだ。まさしく斜め上、ちょっと思いつかないレベルである。

とにかく近頃あまり見かけなくなったポン菓子を、こういう形でコーヒー店に並んでいるのはうれしい。ちなみに価格は1つ500円。販売店は東京農業大学店・新橋駅SL店・KITTE丸の内店・エキュート品川店の4店舗なので、お近くの方はチェックしてほしい。


・今回訪問した店舗の情報

店名 サザコーヒー 新橋SL店
住所 東京都港区新橋2丁目17-14
時間 8:00~21:00 土日9:00~19:00

参考リンク:PRTIMES
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24