まさかこれにも電子版があるとは思いませんでした。コンビニにプリントアウトした年賀状を忘れて出てしまい、二日後に再訪して店員さんに尋ねたところ、とっておいてくれたので、ありがたいと思い、何か買って帰ろうと思って買ったマンガ。
装丁/小屋公之 編集人/石井カイジ 底本になったのは谷口ジローコレクション版。谷口ジローコレクション版の装丁はlighthouse design
巻頭に松重豊×甲本ヒロト特別対談。こないだマキタスポーツのマイフェイバリットアルバムでブルーハーツの分析を聴いたばかりなのに、またヒロト。推しの子最終巻でも彼の奇行を思い出したし、なんだろう、年末だからかな。
対談は四頁ですが、最初と最後だけ。ともにおないどしのふたりが上京して下北でアルバイトして知り合った店。構成/山脇麻生 撮影/髙橋ヨーコ スタイリスト(松重)/増井芳江 ヘアメイク(松重)/髙橋郁美 衣装(松重):suzuki takayuki(電話番号記載)武田メガネ(参考商品) 甲本サン側の情報はありません。
松重サンの私服スタイルについては、花丸大吉になってからか、ウドウイノッチの頃だったか、NHK朝番組で見て驚いたのも今は昔で、ヒキタサンご懐妊ですなどでもそんな恰好してましたし、「カムカムエブリバディ」の頃には、もうそういう人物だと認知されてたので、侍姿で川栄李奈とかけあいをするような人になってたんだと思います。白髪鬼を孤独のグルメ撮影時だけ黒く染めるのも、私ですら知ってる話だし。
テーブル席の対談場面で、ビール瓶とグラスでも置いてあるかと思ったら、水のコップでした。店を出ると乱闘が起きていたという当時の下北より、十年ほど後の下北で、①座り込む横をリーマンやOLが通るたび、タクシーチケットちょうだいと連呼していた若者、②柔道家のバンドマンが完璧にヤクザに関節を決めて、ヤクザが「殺してやるー」とずっと言ってて、「殺してくださーい」と余裕で応じてたのですが、試合とちがって時間切れ終了ということがないので、ヤクザが不屈のスタミナで、数十分かけていつか関節を外してしまったが、たぶんその後もおおごとにはならなかった、の二つの光景をよく覚えています。今の下北は、東京の住宅街に隣接した道路の狭い街はぜんぶそうですが、ウーバーと子ども用シートをつけた電動自転車の暴走が危なくて仕方ないだけだと思います。
たぶん映画がヒットして二作目を作ることになったら、対談相手は、松重サンが川崎に住んでた頃、同じマンションに住んでた三苫薫と田中碧でいいと思います。スポーツクラブ帰りに、自分の家でなく松重さん家でゲームやりながら親が帰ってくるのを待ってたとか。三苫だけで田中碧はちがったかな。松重さんがSNSでつぶやいて、スポーツ新聞のコタツ記事で知った情報です。
ぜんぶで32話あるうちの17話を収録したムックということで、掲載順は単行本どおりです。読んでると、下北のピザあたりからタッチが変わったかなと思うです。ほんとはその前の大井町から変わってるわけですが、なぜか大井町の話ではタッチの変化が気にならない。
このまんがの作者がドラマでの変更点ほかにあれこれ言ったかどうかは知りません。どうでもいいと思うんですが、どうだろう。ウィキペディアは充実してますので、台湾版のタイトル(直訳)に久住の人が意見を言ったとありますが、ほかの言語もだいたい同じタイトルなのに、漢字だから意味がとれて目をつけられてしまう台湾かわいそう、とちょっと思いました。久住サンはハングルにも同じ意見を言えばよかったのに。読めないなら48時間だけ勉強して。
ウィキペディアは充実してますので、マンガ版ゴローが愛飲するバータコがパーラメントであると書かれてますが、このムック収録作品には銘柄が分かる絵はありません。乗ってる車はBMWのセダンからボルボのステーションワゴンに乗り換えたとあります。赤羽がBMWで、高崎ではもうボルボになってるのかな。
第一話が三谷山谷。昔も読んだはずですが、気づかなかった。三谷山谷も今はもっともっと高齢化が進んでるのかな。まんがは文章とちがって、細部も描き込まねばいけませんので、このまんがも当時の風俗をよく活写した内容になっていると考えられます。なんで炒めものに練りからしがついてるのか、検索してみましたが、聖地巡礼者たちは一様に「不思議な練りからし」と書くばかりで、何故かの追及はしてないように思われます。野暮だからか、三谷山谷なのでこわいからか。
ダブってしまった (だぶってしまった)とは【ピクシブ百科事典】
第一話にして早くも名言が登場したことは検索のおまけで分かりました。でも、ダブってしまったって、ふつうに言いますよね。言わない世代がおもしろがったのか… 店を出るゴローを店の人間や客が外に出て、どっちに歩いてくか確認する場面を見ると、刑事とでも思われたんでしょうか。これが第一話か…
第二話も単行本と同じで吉祥寺の回転寿司。声をかける注文方式はそのうち紙に書く方式になったと思います。設備に金のかけられる店はタブレットだなんだに移行したり。午後四時台の回転寿司は主婦客が多いというゴローの発見を補足するような情報がないか検索しましたが、迷惑動画の話しか出ませんでした。
ひとつ飛ばして次はまるますだかなんだか。ウィキペディアが充実してるので、ゴローが酒を飲まないのは八ページに一話を収めるための作劇上のテクニックとあり、そしたら酒のほそ道はなんで六ページに収められるんだようと思いました。主人公はいたしかたない場合、オーダーした料理を残すこともためらわない性格であることが分かった回。岩のり持ち帰りにしてもらう展開にはならなかった。
次は高崎。小雪と書いて「さゆき」と読ませるのは何故なのかは、さすがにウィキペディアにも書いてませんでした。「なんだかなあ…」というせりふも、世代的によく連呼するのですが、これは特に名言化してないようです。使い勝手のいい言葉なのになあ。
なんだか凄いことになっちゃったぞ (なんだかすごいことになっちゃったぞ)とは【ピクシブ百科事典】
上のセリフはやはりゴローの名言らしいですが、収録回はこのムックに入ってません。話を戻すと、「なんだかなあ…」言いながら見てるレシートのようなものが何なのか、ちょっと知りたいです。
ひとつ飛ばして大阪。大阪の飲食店は東京人には敷居が高いので入りにくいという描写が巧みです。この、受け入れられていじられる感覚自体が謎だし、どう返すべきかという問題もある。久住サンがひさうちみちおとかテレビでよく見てたら、おとなしそうなキャラはこういうふうに言え! みたいのが分かったと思います。
次が川崎セメント通りなのですが、これも前に読んだときには気づかなかった(川崎のコリアンタウンがどこか知らなかった)初出と現在のあいだには、ヘイトの連中が闊歩してた時代があったので、中年がひとりでぶらりと歩くと、「孤独のヘイト」扱いされる可能性もあるかもしれません。堀之内とは近くないはず。
ふたつ飛ばして石神井公園。松濤の話もそうですが、ゴローは都心の豪邸が好きと思います。成功者にはみんなあやかりたい。西武線沿線も、静かに少しずつ少子高齢化ですので、今の風景はちがうかも。ゴローがおいどを観察する女性も、今だとヤンママだったりシンママだったりするのかも。最後バスで寝てしまうコマが、実はすごくいいと思ってます。日常ってそうですよね。
次が関節技を決める話。原作版なんだから、これを入れずしてどうするという話。呉サンがオサンなら韓国人、そうでなければ中国人(台湾人かも)でしょう。バイトいびりをする店主の前で「人の食べてる前であんなに怒鳴らなくたっていいでしょう」と言ってみたい客は多いはず。これだけカスハラが問題になっても、強者同士ってぶつかり合わないので、イヤな客がイヤな店主に文句つける場面って、そんなないんですよね。イヤなやつはいい人を見つけて文句つける。
なんというか救われてなきゃあダメなんだ (なんというかすくわれてなきゃあだめなんだ)とは【ピクシブ百科事典】
こっちが名言になってました。言い合いをする場面は下記の記事にも出てます。
扶桑社なのにフジテレビでなくテレ東な理由もウィキペディアが充実してるので読めてしまい、たいしたマンガ(&ドラマ)だよと思います。
ドラマ化の企画は当初、共同テレビのグループ会社であるフジテレビへ持ち込んだものの幹部に一蹴され、仕方なくテレビ東京へ持ち込んだという[9]。
それ以上いけない (それいじょういけない)とは【ピクシブ百科事典】
食い倒れ人形大人気。
ひとつ飛ばしてザギン。乗ってる地下鉄が銀座線かなあと思いましたが、確証がないので検索しましたが、分かりませんでした。
ひとつ飛ばしてデパートの屋上。うどんのツユは薄い色なので関西風かと思いきやネギは白葱というところだけ、かろうじてひっかかりました。本音をいえば「特になし」
次は秋葉原。アキバにいまだにリヤカーの人がいるのは、都の失業対策なのか知りませんが、移転した青果市場があった名残なのではと思ってます。そのあたりに日本農業新聞社もあるし(今は知らない)この回は電気街を詳細に描写してるので、現存してない風景ナンバーワンかもしれません。最後のバスケのコマは多重撮りかもしれない。
二話飛ばして二巻。二巻と言っても同じ絵。しぞーか。イルカは食べません。この話は、「輪切りにしたきぬかつぎ」という日本語がおかしいです。小芋を皮ごと蒸して、その皮を片手でちゅるんと剥けるのがきぬかつぎなのに、大きなイモを輪切りにして蒸して、それをきぬかつぎと言えるでしょうか。
升酒を飲みながら、マカオのスイーツエッグタルトを食べてるわけでなく、これが孤独のグルメのきぬかつぎ。これはない。
この次の話、信濃町のペルー料理、ロモサルタードとフリホーレスのセットは飛ばさないでほしかったです。読んだけど記憶がないので。でも、俺はペルー料理にうるさいぜ的な人から見るとあらがあるので飛ばしたのかも。どうなんだろうなあ。
次は大井町。焦がし葱のラーメンは、私は大森でよく行ってました。大井町にもあるんですね。
ひとつ飛ばして下北のオーダーピザ。この店はけっこう非現実的な店だと思ってます。閉店して三茶に移転して、それも持ち帰り専門? というように、SNSを辿るだけでアレで、ありきたりの市井の店というコンセプトから外れると、いろいろ悩ましいと思いました。
ふたつ飛ばして東大本郷学食。この頃になると、迷走感が…
ひとつ飛ばして、「松濤の魚屋のやってる定食屋」ということですが、松濤でなく、奥渋というか、PL病院とか鶴子教とかのほうに代々木八幡から歩いてくときに見た記憶があります。アップリンクに映画を見に行く時に通りすがりに。コンセプトが同じなだけで、別の店かもしれませんが。いつからドラマが始まったか分かりませんが、この頃のマンガのゴローは実に饒舌で、喋りすぎると思います。ドラマが始まっていたなら、「寄せた」のひとことで解決なのですが。
ふたつ飛ばしてパリ。最終話。おとといくらいに京都アルファステーションもしくはFMココロでDJの人が、やはりエッフェル塔を真下から見る話をしてましたので、コンビニでこれ見かけて買ったのかなと思いました。汁もん多しと言ってますが、クスクスとバゲットとサフランライスで、炭水化物も多いと思います。"Riz Perfume?"はグーグル翻訳したら「香り米」でした。邦人女性がアルジェリア料理店で浮いてた、という感想は深いと思います。エスコート男性がいたのにね。
以上