「ショートカット」のコンテンツ・グラフ・エンジン
「ショートカット」の能力の多くは、コンテンツ・グラフ・エンジンによるものであり、iOS の機能や App からショートカットアクションへのデータをその場でインテリジェントに変換します。アクションがある種類のコンテンツを想定しているのに別の種類のコンテンツが渡された場合、コンテンツグラフがそのコンテンツを適切な種類へ自動的に変換します。
このようにデータをスマートに変換することで、「ショートカット」は App やサービスを統合できます。次の例では、「もうすぐ行われるイベントを取得」アクションに続いて「経路を表示」アクションが含まれています。1 番目のアクションはカレンダーイベントを出力します。これにはスケジュールデータや位置情報データが含まれることがあります。2 番目のアクションは入力として位置情報データを要求するため、コンテンツグラフはカレンダーイベントからマップデータのみを抽出して、車での経路を生成します。
コンテンツグラフでは、多数のステップからなる高度なコンテンツ検出も可能です。そのため、「ショートカット」を使用して、「ミュージック」と Instagram のように無関係に見える App やサービスを統合させることができます。たとえば、「現在の曲を取得」アクションの後に「Instagram に投稿」アクションが続くショートカットを作成できます。この一連のアクションを実行すると、自動的に現在再生中の曲からアルバムアートワークが抽出され、そのアートワークが Instagram に投稿されます。
コンテンツグラフを使用すれば、アクション間で適切な種類のコンテンツを渡しているかどうかを考慮する必要がほとんどありません。「ショートカット」はユーザが達成したい処理を想定し、実現する方法を判断します。