昔の人は、手紙のなかで文字を間違えると、書き損じといいました。
もう一度はじめから書きおなすため、貴重な巻紙を損するという意味が含まれていたのでしょう。
手紙は、その書き方で人格がわかる、といわれるくらいです。
誤字、書き損じの多い手紙は、その人の教養を疑われても仕方がありません。
結局損をするのは自分なのです。
手紙の文章のなかで多少の書き損じは許される場合もありますが、宛名の部分の間違いだけは、些細な間違いでも小細工を弄さず、絶対に書きなおしてから差し出します。
なお、官製はがきは書き損じたものを郵便局へもっていくと、新しいものと交換してくれます。
ただし、はがきは5円、往復はがき、郵便書簡は10円の手数料がいります。
河瀬大介