信楽といえば、たぬきの焼き物が有名ですね。街を歩けば、いたるところでユニークな表情をしたたぬきの置物が迎えてくれます。しかし、数多くの店が並ぶ中、「どの店に入ればいいのか分からない」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのが、「登り窯カフェ」です。信楽の窯元の中に作られたカフェは、まるで秘密基地のような特別な空間。幾度となく炎に焼かれた窯の壁は、スカーレット色に輝き、温かみのある雰囲気を醸し出しています。詳しい様子を写真とともにお伝えします。
登り窯カフェは信楽陶芸村にある
「登り窯カフェ」は信楽陶芸村という100年以上の歴史を持つ窯元の敷地内にあります。実際に使われていた登り窯を改装したこのカフェは、急斜面に沿って11もの焼成室が連なっています。
なぜ、このような斜面に焼成室が連続して並んでいるのかというと、下から上へ伝わる余熱を利用するためです。単室の窯と比べ熱効率が良く、たくさんの品物を一度に焼けるので量産にも向いている形状なのです。のぼり窯の保存はたいへん難しく、完全な形で現存するのぼり窯は信楽の中でも少ない。そんな、登り窯の中でカフェ時間を楽しむことができるのは貴重な体験です。
登り窯カフェは急斜面に位置しているので、高齢者の利用は難しいかもしれません。
登り窯の神秘的な空間を表現するスカーレット
登り窯の内部は、薄暗い照明で照らされており、まるでタイムマシーンのような不思議な空間です。壁に目を向けると、不思議な赤かっ色(スカーレット)でつややかに光っていました。これは焼成過程で、1300度にもなる窯の中で幾度とない高温の炎と舞い上がる灰でできあがった色。見る角度によってその表情を変える幻想的な色彩です。
カフェの利用方法(事前予約がおすすめ)
注文は別棟で行います。店員から番号が記されたプレートが渡されるので、指定された番号の窯に向かい注文した品が来るのを待つという流れになります。
ケーキの売り切れやツアー会社による貸切利用も多いため、訪問する際は事前の予約がおすすめです。TEL : 0748-82-0522
カフェメニューは以下の三つです。近隣の山田農場や特産品の朝宮茶などを素材に使用しています。
- 忠左衛門オリジナル「黒炭ロールケーキ」ドリンク付 800円(税込)
- 山田牧場の「バームクーヘン」ドリンク付 800円(税込)
- 山田牧場の「贅沢チーズケーキ」ドリンク付 800円(税込)
信楽陶芸村の風景も面白い
カフェが位置する信楽陶芸村ではたぬきの焼き物をはじめ、植⽊鉢、花器、抹茶茶碗などが販売されています。陶芸体験も受け付けており、信楽を丸ごと楽しむことができる施設となっています。
カフェの利用だけでなく、施設内の散策も面白く、陶芸村の中には三千体のたぬきが並んでいます。
近くのおすすめスポット
【滋賀サファリ博物館】珍獣や猛獣が約100体並ぶ剥製博物館(全て個人採集)
アクセス
住所:滋賀県甲賀市信楽町長野1131
詳しい場所をGoogleマップで確認する
TEL : 0748-82-0522
営業時間:10時〜16時
大型バスを利用したツアーによって貸切されていることもあるので、予約をして訪問することをおすすめします。
まとめ
登り窯カフェでは、秘密基地のような薄暗い空間でスカーレットの色彩に癒されながらここでしかできない、窯でのカフェタイムという未知の体験ができます。信楽に立ち寄った際は必ず訪れたいスポット。最後までご覧いただき、ありがとうございました