ドバイ:ガザ地区では3月7日、約500人の子供たちが集まって東日本大震災の被害者を追悼するためのたこ揚げが行われた。
たこ揚げのイベントが行われたのはハンユニス地区。ここには国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)を通じた日本の支援で建設された学校や医療施設、住宅がある。
たこ揚げは東日本大震災の後、日本の人々への支援と弔意を示すために2012年から行われている。
UNRWAが主催して行っているこのイベントでは、折り紙や竹の植樹といった日本関連のアクティビティも行われている。
竹の植樹は、大震災で大きな被害を受けた岩手県釜石市の子供たちからアイディアを得て行われた。
竹は「強さ」や「忠誠」、「不動」の象徴であり、竹の植樹はさまざまな問題を抱える地域に住むガザの子供たちが「強くなれる」希望を意味してもいる。
このイベントに参加したトリン・アル・タイビさん(14)は、たこを飛ばしながら震災の被害に遭った人々のことを考えたと語るとともに「いつも私たちを支援してくれている」と日本からの援助に感謝の意を示した。
ガザ地区は現在、イスラエルによる経済封鎖という厳しい状況に置かれている。UNRWAのガザ地区の責任者を務めるトーマス・ホワイト氏は、そんな中で行われたたこ揚げのイベントは「子供たちを別の文化に触れさせる実にすばらしい機会」になったと述べた。
時事通信社