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小さいけれどハイルーフ!  レクビィ「コットCT」&「タウンランダーCT」登場

まるでトヨタ純正であるかのような、自然なラインを描く追加架装されたハイルーフ。車高が上がったことによる空力的な抵抗感にも対処されている=写真はすべてレクビィ提供

街乗りと兼用しやすいボディーサイズで人気なのがコンパクトバンコンです。各社とも数々のモデルを出していますが、昨年ご紹介したレクビィ(本社:愛知県瀬戸市)の「コット」と「タウンランダー」もそんなモデルのひとつ。軽自動車ほど小さくないものの、コンパクトなボディーは街乗りには有利。ですが、その分居住空間の広さには制約があります。「コット」「タウンランダー」ともに人気のモデルですが、今回登場したのはさらに空間を広く活用できる新モデル、「コットCT」と「タウンランダーCT」です。

居住性と収納力がアップ!

従来の「コット」も「タウンランダー」も、ベースのトヨタ・タウンエースそのままの車体に断熱処理や居住用設備やインテリアを架装したバンコンですが、今回ご紹介する2モデルはさらに追加で、FRPのスペシャリスト、キャラベル社のハイルーフを架装。室内高が30cm弱(1305mm→1580mm)拡張されています。

コットCTとタウンランダーCTの外観。画像の塗装はオプションだが、この配色デザインに、それぞれの車の個性が現れていると思う(画像はレクビィ公式より)
コットCTとタウンランダーCTの外観。画像の塗装はオプションだが、この配色デザインに、それぞれの車の個性が現れていると思う(画像はレクビィ公式より)

さすがに「楽々立てる」とは言えませんが、天井高が30cmも違えば、乗ってみた印象も居心性も格段に違います。着替えやベッド展開といった動作もかなり楽になるはず。車内で過ごすとしても、圧迫感はかなり緩和されるでしょう。
天井が高くなったことで、収納も追加されました。運転席・助手席の上部と、居室の両サイドにも棚を追加。収納力もアップしました。

注目すべきは機能面だけではありません。新設計のオリジナルルーフは、内部に金属のフレームを組み込んだFRP製。単に天井をかさ上げしたのではなく、安全走行に必要な空力や剛性を十分に考慮したデザインです。車高が高くなればそれだけ走行中の抵抗感も強くなるものですが、前方がスラント形状なので、走り心地もデザインも違和感のない仕上がりです。

ルーフ内側には、しっかりと鉄のフレームが組み込まれている。目には見えないが、安全性の確保には重要なポイントだ
ルーフ内側には、しっかりと鉄のフレームが組み込まれている。目には見えないが、安全性の確保には重要なポイントだ

もちろん、ハイルーフを含む天井・壁面すべてには見えない部分に断熱材を施工。同社独自の新素材を採用しているので、薄くても断熱性/吸音性/遮音性にすぐれています。冷暖房効率もよく、静かに過ごせるという環境性能は大きく評価されるべきでしょう。

気になるレイアウトはどうでしょうか。

2列目シートには3人掛けバタフライ式シートが。運転席・助手席と2列目シートで乗車定員は5人です。最後部にキッチンを配した基本のレイアウトは、元のモデルである「コット」「タウンランダー」と同様です。オシャレなデザインと使いやすさを兼ね備えた「コット」とシンプルな装備で自由度の高い「タウンランダー」、個性の異なる2モデルをハイルーフ化することで、居住性をさらに向上させたというのが、今回の「コットCT」「タウンランダーCT」のコンセプトなのです。

タウンランダーCTの内装。ハイルーフ化したことで居住性も収納力もアップした
タウンランダーCTの内装。ハイルーフ化したことで居住性も収納力もアップした

停泊時クーラーも登場!

「人気モデルに天井の高い新バージョンが登場しただけじゃないか」とお思いでしょうか。

確かに見た目はそうかもしれませんが、天井高・車高の違いは、使ってみると大きな違いになります。さらに今回の新モデルからは、停泊時クーラーがオプション設定されることになりました!(レイアウトの都合上、停泊時クーラーが装備できるのは「コット」または「コットCT」のみ)。

こちらはコットCTの内装。天吊りだけでなく、運転席・助手席の上にもしっかり収納が(タウンランダーCTも同様)
こちらはコットCTの内装。天吊りだけでなく、運転席・助手席の上にもしっかり収納が(タウンランダーCTも同様)

これまでも同社には、ハイエースやキャラバンをベースにしたモデルで家庭用エアコンを搭載したモデルがありました。が、小型のタウンエースでは家庭用エアコンを搭載するだけのスペースはありません。そこで今回のオプションに採用されたのは、日本製の車載専用一体型エアコン「Camcool」です。設置位置は、最後部のキッチン部分ですが、もちろんスペースに余裕はナシ。取り付ける場合は冷蔵庫の代わりにエアコンを設置します。冷蔵庫か、エアコンか。どんな使い方をするか、どんな機能が絶対に欲しいか、よくよく考えて判断する必要があります。

コットCTにオプション装備される停泊時エアコン「Camcool」。冷蔵庫とトレードオフなのはあいにくだが、冷蔵庫はポータブル式で補うこともできる
コットCTにオプション装備される停泊時エアコン「Camcool」。冷蔵庫とトレードオフなのはあいにくだが、冷蔵庫はポータブル式で補うこともできる

気になるお値段ですが、コットCTが6,578,000円~、タウンランダーCTが5,962,000円~。旧来モデルのコットやタウンランダーよりも187万円アップしました。さらに、コットに「Camcool」を搭載すれば、プラス1,067,000円(合計7,645,000円~)に。コンパクトバンコンのなかでは高価なモデルといえますが、各所のクオリティーの高さと装備を考えれば、十分その価値はあると思います。

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