鬼太郎「PG12」映画、想定外のヒット 水木プロが伝えた要望
アニメ映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」が好調だ。故水木しげるの「ゲゲゲの鬼太郎」は半世紀以上にわたって子どもたちに親しまれてきたが、今作の映倫のレーティングは、小学生には助言や指導が必要となる「PG12」に指定された。残虐さも隠すことなく描く。水木プロダクションの原口智裕代表取締役と、水木しげるの長女の原口尚子取締役に、今作の誕生の経緯や魅力について聞いた。
――昨年11月の公開以来、約3カ月で興行収入27億円を突破しました。このヒットについて、どう見ていますか。
智裕 水木の生誕100年を記念した映画だったので、「ヒットしないと困ります」と言ってはいましたが(笑)、ここまでの大ヒットになるとは想像していませんでした。この映画の関係者は誰もがそうだったと思います。我々がヒットさせたいと思ったからといって、もちろんヒットするわけではないので、これは、観客の思いと作品とがかみ合った結果なのでしょうね。
――水木プロには、どんな映画にしたいという構想はあったのですか。
智裕 「子ども向けではなく、大人も見られる人間ドラマにしてほしい」という要望は伝えました。
尚子 バディものにしたい、というのは当初からあったと思います。最初は距離があった2人が、だんだん信じ合える関係になっていく。その過程が描かれていたのが、多くの女性観客に受け入れられた理由ではないでしょうか。
――私が見に行ったのは平日のレイトショーでしたが、1人で見に来ている若い女性がとても多いことに驚きました。
尚子 「応援上映」が開かれたので見に行ったんですが、98%が女性でしたね。1人で来た女性たちが、手作りのウチワやペンライトを振りながら登場人物の名前を叫んでいました。沙代や庚子のコスプレの女性もいました。沙代はともかく、庚子はマニアックですよね。
智裕 リピーターになって下…
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- 【視点】
「ゲゲゲの謎」は私も口コミで気になり劇場で鑑賞しましたが、R15でもいいのではと思ってしまうほど残酷な表現や物語で驚きました。ただ、しっかり鬼太郎らしさを残しつつ、テレビシリーズを全く観たことがない方でも十分に楽しめる作品に仕上がっています
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