「年収の壁」対策 3749社、14万人超が利用見込み 厚労省

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楢崎貴司
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 パートで働く人らが社会保険料を負担しないよう労働時間を抑える「年収の壁」問題をめぐり、厚生労働省は29日、対策のための助成金(2023~25年度分)の利用見込みが今年1月末現在で3749社、累計14万4714人に上ると発表した。

 企業が出した計画届では、各年度に4万5千人~5万人程度が対象となる見込みだ。

 厚労省は昨年10月に助成金制度を導入。既存のキャリアアップ助成金の枠組みを使っており、企業の取り組み開始が25年度までの暫定的な措置だ。

 助成金は、扶養された人が従業員101人以上の企業で週20時間以上働き年収106万円を超すと厚生年金などに加入して保険料が発生する「106万円の壁」に向けた対策になる。保険料の本人負担分を穴埋めし、手取りが減らないようにするため「社会保険適用促進手当」を支給する企業に対して、1人あたり最大50万円を出す。財源は企業のみが負担する雇用保険料が充てられる。

 厚労省は「106万円の壁」…

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