第4回「殿がやるなら、俺もやる」震災後の野馬追 市長室の金庫にある念書

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編集委員・大月規義
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 東京電力福島第一原発事故が起きた2011年、福島県の旧奥州中村藩(相馬藩)7市町村のうち、6市町村に国の避難指示が出た。

 伝統行事「相馬野馬追(のまおい)」の開催まで、5カ月を切っていた。

 10万人超の観客が訪れる「本祭り」の会場(南相馬市)には、原発の半径20~30キロ圏に出された避難指示(同年9月末に解除)がかかっていた。

 唯一、野馬追の「出陣式」が催され、中村城跡のある相馬市は原発から遠く、避難指示から外れた。

 同年4月13日、相馬市長の立谷秀清は、ある文書をしたためた。いまも市長室の金庫に保管している。

 和紙に毛筆で「相馬野馬追 …

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