レンタルキッチンカー始めます 山形・大江車体特装が6月から

吉田耕一
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 料理を移動販売するキッチンカーの製造販売を手がける山形市の特装車メーカー「大江車体特装」は、キッチンカーをサブスクリプション(定期定額利用)方式で貸し出す事業を6月3日から始める。新しく購入するより初期費用が少なくて済むのが売りだ。

 キッチンカーは料理提供の準備・販売・撤収作業が1台で完結する手軽さが受け、コロナ禍を経て飲食サービスとして浸透。需要が高まっている。

 ただ、同社によると、新車を改造してキッチンカーに造り替える場合にかかる費用は、車両価格や改造・設備費も含めて一般的に400万~800万円。高額なため導入を断念する飲食事業者も多いという。

 そこで、昨年10月からキッチンカーの製造販売を始めた同社が、レンタル事業に乗り出した。

 シンクや水タンク、作業台、冷凍冷蔵庫、換気扇、照明を備えた車両で、軽トラック仕様1台と1.5トントラック仕様1台を用意している。

 レンタル期間は1、3、6、12カ月から選べる。1カ月あたりのレンタル価格は、最も安い軽トラ12カ月契約の場合で税込み9万200円。12カ月契約なら、レンタル価格は新車導入費用の4分の1程度に設定している。

 営業許可を得るのに必要な車両検査のため、顧客が望めば保健所に同行するなどのきめ細かいサービスも提供する。

 大江晴久社長は「当社の技術と丁寧な仕組み作りで、飲食事業者のコスト負担が大幅に削減できる。将来は営業拠点を県内全域や隣県にも拡大したい」と話している。

 同社の調べでは、キッチンカーのレンタル事業は県内初。県内に限らず県外の事業者にも貸し出す。既に引き合いが相次ぎ、来年末までレンタル日程が埋まる勢いという。問い合わせは同社(023・641・4057)へ。

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