パレスチナ情勢 8月4日~8月19日(日本時間)にあったこと
パレスチナ自治区ガザの停戦交渉をめぐり、イスラエルのメディア「タイムズ・オブ・イスラエル」は19日、ネタニヤフ首相が同国を訪問中のブリンケン米国務長官と約3時間にわたって会談したと伝えました。イスラエル首相府は「(協議は)前向きだった」とのコメントを発表。停戦案について、詳細を詰める作業が続けられています。
一方、イスラム組織ハマスは18日、交渉仲介国の米国とエジプト、カタールが示した停戦案を批判する声明を発表しました。「恒久的な停戦やイスラエル軍の完全撤退を拒むネタニヤフ氏の条件に沿ったものだ」としています。
■■■2024年8月19日(日本時間)の動き■■■
ネタニヤフ氏「安全保障上の利益への理解に感謝」 会談後に声明
パレスチナ自治区ガザでの戦闘をめぐり、イスラエルのネタニヤフ首相は19日、同国を訪問中の米国のブリンケン国務長官と会談した。ネタニヤフ氏は会見後の声明で、「米国が私たちの安全保障上の重要な利益に対して理解を示してくれたことに深く感謝している」と述べた。
声明では、イスラム組織ハマスがガザに拉致している人質の解放交渉に言及。「できるだけ多くの人質が生存して帰ることができるように努力している」とした。
イスラエル首相、米国務長官と3時間会談
イスラエルのメディア「タイムズ・オブ・イスラエル」によると、同国のネタニヤフ首相は19日、訪問中のブリンケン米国務長官と約3時間にわたって会談した。会談終了後、イスラエル首相府は「(協議は)前向きだった」とするコメントを発表した。
首相府は会談を「よい雰囲気だった」とも評価。パレスチナ自治区ガザでの停戦と人質解放をめぐる交渉で米国が16日に示したイスラエルとイスラム組織ハマスの溝を埋める新提案について「イスラエルの安全を考慮に入れたものだ」とした。
イエメン空爆「戦争犯罪の可能性」HRW指摘、フーシのイスラエル攻撃も
国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」(HRW)は19日、イスラエルが7月にイエメンの反政府組織フーシの攻撃に対する報復として行った、イエメンの港湾都市ホデイダへの空爆について、戦争犯罪の可能性を指摘する見解を示した。前日にフーシがイスラエルの商都テルアビブに対して行ったドローン(無人機)攻撃も、同様に戦争犯罪の可能性があるとした。
HRWは、ホデイダの攻撃で犠牲になった6人は全員が石油施設の従業員だとし、「明らかに民間人に対する無差別、あるいは均衡を欠いた攻撃だった」と指摘。港にある石油貯蔵タンク41基のうち29基が破壊されるなど、内戦で人道危機が深刻なイエメンの港湾施設に大きな被害を出したことから「食料や人道物資の供給を港に頼る何百万人もの人々に、長期にわたる影響を与えた」ともした。
フーシによるテルアビブへのドローン攻撃では集合住宅で50歳の男性が死亡した。
ハマス「新提案はネタニヤフ首相の条件に沿った内容」
パレスチナ自治区ガザの停戦交渉をめぐり、イスラム組織ハマスは18日、交渉仲介国がイスラエルとハマス双方に示した停戦案について、「(イスラエルの)ネタニヤフ首相の条件に沿ったものだ」とする声明を発表した。
米国、エジプト、カタールが仲介する交渉は15日から2日間にわたってカタールの首都ドーハで再開され、3カ国は16日にイスラエルとハマスの溝を埋める橋渡し案を双方に提示していた。
ハマスは発表で、「新しい提案は、恒久的な停戦やイスラエル軍の完全撤退を拒むネタニヤフ氏の条件に沿ったものだ」と批判。さらに、ネタニヤフ氏が人質交換でも新たな条件をつけたなどと主張している。
■■■2024年8月18日(日本時間)の動き■■■
ネタニヤフ首相「圧力はハマスにかけられるべき」
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