新潟県の「住みここち」1位は聖籠町、住みたい1位は新潟市中央区

吉田耕一
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 「住みここち」1位は聖籠町、「住みたい」1位は新潟市中央区――。住民の居住満足度を測る民間会社の調査で、新潟県内では、こんな結果が示された。

 調査は賃貸住宅建設大手、大東建託(東京)の「いい部屋ネット 街の住みここち&住みたい街ランキング2024新潟県版」。20歳以上の県内居住者を対象にインターネット経由で意識を聞いた。2019年から続く調査で、今年は2~3月に3295人が回答した。

 「住みここちランキング」は20~24年(一部19年も)の回答を集計(重複なしで1万3288人)。今住んでいる市町村区の住みここちを5段階で総合評価してもらい、平均値からどれだけ離れているかを示す偏差値を高い順に並べた。それとは別に、生活・交通利便性や行政サービスなど個別の8項目についても同様に調査した。

 県内市町村区の住みここち1位は聖籠町。日本海側最大級の工業団地を抱え、財政的に恵まれる。高速道路と国道バイパスのインターチェンジも立地。隣接する新潟市新発田市に通勤・通学する住民が多い。個別の8項目では「物価家賃(安さ)」で県内4位だった。住民コメントでは「子育て支援が手厚い」「ゴミ袋が無料」など行政サービスへの評価が高い。

 住みここち2位は4年連続で新潟市中央区。「交通利便性」「賑(にぎ)わい」で1位、「生活利便性」で2位だった。住みここち3位は田上町。車でも鉄道でも隣の新潟市までアクセスが良い。「静かさ治安」などで2位、「物価家賃」などで3位だった。

 田上町は、有識者でつくる人口戦略会議が4月に公表したリポートで「消滅可能性自治体」と指摘された。大東建託賃貸未来研究所フェローの宗健・麗沢大教授は聖籠町と田上町について「人口を増やしながら新住民が便利に暮らす聖籠町と、昔からの住民が静かに安心して暮らせる田上町。二つの異なる住みやすさがある。住みここちの良さは消滅可能性を押しとどめる要素だ」と見ている。

 「住みたい街ランキング」は今年の回答のみを集計。1位は6年連続で新潟市中央区、2位は3年連続で東京23区だった。

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街の住みここちランキング2024新潟県版トップ5

順位 昨年 市町村区     偏差値 

1位 3位 聖籠町      65・1

2位 2位 新潟市中央区   65・1

3位 4位 田上町      64・1

4位 1位 新潟市西区    63・5

5位 5位 新潟市東区    61・6

住みたい街ランキング2024新潟県版トップ5

順位 昨年 市町村区     得票率(%)

1位 1位 新潟市中央区   3・4

2位 2位 東京23区    2・1

3位 6位 新潟市東区    1・0

4位 3位 長岡市      1・0

5位 4位 横浜市      0・8

      特にない    56・3

      今住んでいる街 17・0

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