本間ほのみ
受験し、念願かなって入学した私立中学や高校でも、さまざまな理由から不登校になる生徒がいる。そうした生徒たちの学習支援や心のケアにあたる神奈川県私立中学高校協会のとりくみが、5年目に入った。支援を受けて大学に進学した「卒業生」もいる一方で、こうした受け皿は広がりを欠いている。
教員とマンツーマンで英語を学ぶ高校生や、数人で雑談する中学生たち。7月のある日、長机が並ぶ部屋や、パーティションで区切られた部屋に、思い思いに過ごす生徒たちの姿があった。神奈川県私立中学高校協会が運営する修学支援センター(横浜市)だ。
2020年、協会加盟の私立校(82校)に在籍する不登校の生徒の学習支援や心のケア、居場所づくりを目的に、県私学会館の3階に設立された。センター長の安宅克己さん(69)は「学校に通うエネルギーが蓄積するのを待つ場所。学校と連携して支援します」と話す。適応障害や起立性調節障害があったり、人間関係に悩んだりして、生徒たちはセンターに来るという。
指導するのは、定年退職した教…