第3回朝から晩までアプリで指示され 「偽装フリーランス」法で救われるか

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遠藤隆史
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 1日に施行されたフリーランス法は、立場が弱くなりがちなフリーランス(個人事業主)を守る新たな力になると期待される一方、なお解決されない問題があると指摘される。

 「会社の細かな指示ばかりなのに、仕事中にけがをしても守られない。まるで使い捨てだ」。ネット通販「アマゾン」の配達を担う神奈川県内の男性(66)は、自身の働き方をそう表現する。

 男性はアマゾンの配送を担う運送会社と業務委託契約を結ぶフリーランス。しかし、働き方の実態は「偽装フリーランス」と呼ばれるものだ。

 午前8時半ごろ、配送拠点で自分の車に荷物を積み込み、9時前に出発する。1日の荷物は200個を超える。配送ルートは配達員向けのアプリで指示され、休憩も満足に取れず、午後9時ごろまで働き詰めだという。

 一般的なフリーランスは、発…

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この記事を書いた人
遠藤隆史
東京社会部|最高裁担当
専門・関心分野
司法、労働、福祉
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    澤路毅彦
    (朝日新聞編集委員=労働)
    2024年11月2日19時33分 投稿
    【視点】

     見出しに「法で救われるか」とありますが、記事中に登場するような運送会社と業務委託を結び強い指揮命令下にある働き手は雇用労働者であり、労働法の保護が及ぶ(フリーランスではない)ことは、少なくとも行政レベルでは決着がついていると言えるのではな

    …続きを読む