大阪の4小選挙区は維新全勝、兵庫は公明 関西6小選挙区の維公対決
維新と公明は今回の衆院選で、これまで公明が議席を持っていた大阪、兵庫の計6小選挙区で初めて全面対決となり、大阪の4小選挙区は維新、兵庫の2小選挙区は公明が、それぞれ議席を獲得する見通しとなった。
両党は大阪都構想の実現に向けて協力関係にあったが、維新が昨年4月の統一地方選で、大阪府議会に加え、初めて大阪市議会でも過半数を獲得。公明との関係を「一度リセットする」(馬場伸幸代表)として、公明現職のいる6小選挙区への候補擁立に踏み切った。一方、公明も、公示前の全国9人の小選挙区選出議員のうち、6人が大阪、兵庫の選出だ。
両党にとっていわば関西は「発祥の地」で、今回の選挙結果は、今後の両党の党勢も左右しかねない。
大阪16区は、日本維新の会新顔の黒田征樹氏が初の当選確実。
元厚労副大臣で公明党新顔の山本香苗氏は落選の見込み。山本氏は、党副代表や幹事長をつとめた北側一雄氏の後継として参院からくら替えし、衆院選に初挑戦したが及ばなかった。弁護士資格を持ち、「平和の党」をかかげる公明の理論的支柱だった北側氏が当選10回を重ねた地盤を落とした。
兵庫8区は、公明党前職で党経済産業部会長の中野洋昌氏が5回目の当選確実。
日本維新の会新顔の徳安淳子氏との事実上の一騎打ちを制した。故・冬柴鉄三元国交相から地盤を引き継ぎ、2012年からつづく「伝統の議席」を維持した。
大阪6区は、日本維新の会新顔の西田薫氏が初の当選確実。
元厚労副大臣で公明党前職の伊佐進一氏は落選の見込み。
大阪5区は、日本維新の会新顔の梅村聡氏が初の当選確実。
参院議員からくら替えし、衆院選に初挑戦で議席を獲得した。元国対副委員長で公明党前職の国重徹氏は落選の見込み。
大阪3区は、公明党副代表で前職の佐藤茂樹氏が落選の見込み。
日本維新の会の新顔東徹氏に敗れる。佐藤氏は当選10回をかぞえ、党国対委員長を務めたほか、今年9月には副代表に就いた。東氏は参院議員からくら替えし、衆院選に初挑戦で議席を獲得した。
兵庫2区は、前国土交通相で公明党前職の赤羽一嘉氏が10回目の当選確実。
日本維新の会新顔の阿部圭史氏は落選の見込み。