「魔の交差点」事故が5分の1に 安全と渋滞の絶妙なバランス 仙台

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岸めぐみ
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 「危険な交差点ランキング」で長年、県内ワースト1の「常連」だった仙台市の交差点での交通事故発生件数が、近年は5分の1程度にまで減った。「魔の交差点」を解消しようと、宮城県警などが事故が起きる要因を分析。次々と対策を講じたところ、効果がてきめんに出たという。

 事故が多発する交差点は全国各地にあるが、交通量の多いところほど、安全の確保と渋滞の解消とのバランスをとるのが難しいという。

 車線、車線、車線……。乗用車やバス、トラックがひっきりなしに行き交い、道路の向こうが見渡せない。現場に立つと、交通量の多さに驚く。

国道・県道の計20車線が交わる「ワースト常連」

 「仙台バイパス六丁目(ろくちょうのめ)交差点」(仙台市若林区)は、北東と南西に延びる国道4号(通称・仙台バイパス)と東西に走る県道が斜めに交わる四差路を指す。国道(10車線)と県道(10車線)を合わせ、20車線が集まる東北最大級の交差点だ。

 周辺には仙台市中央卸売市場や工業団地、物流拠点が多数あるほか、高速道の出入り口も近く、1日の交通量は約7万台に上る。国土交通省の記録によると、1982年に6車線化し、94~95年に現在の交差点の形になった。

 危険な交差点ランキングは、日本損害保険協会東京都)が毎年まとめている。都道府県別に事故の発生件数が多い5交差点を公表。このランキングで、仙台バイパス六丁目交差点は2012~22年はずっと県内ワースト1だった。特に17年は14件に上り、全国でもワースト17位だった(ワースト1位の福岡、宮崎両県はそれぞれ20件)。

矢印信号、ドットライン、植栽帯舗装… ソフト面も

 この状況を打開しようと、県…

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