EU「大臣」の男女同数に壁 背景には右傾化とウクライナ侵攻が?
欧州連合(EU)が、「大臣」にあたる欧州委員の次期メンバー選びをめぐり、「男女平等」で壁にぶつかっている。EUは26人の委員を男女同数にしようと加盟国に呼びかけたが難航し、候補者選びが1カ月も遅れる事態となった。欧州で強まる右傾化や、ロシアによるウクライナ侵攻が影響しているとの見方も出ている。
欧州委員は、政策や法案を提出する行政機関、欧州委員会で外交などの各分野に責任を持つ大臣にあたる。トップの欧州委員長を加えると、27加盟国から1人ずつが選出される。委員は今秋で任期満了のため、各国が推す次期候補を欧州議会が今月にも最終承認する。
5年前に女性として初めての欧州委員長に就いたフォンデアライエン氏は、続投が決まった直後の7月、「EUの人口の半分は女性だ」と強調。現在、26人の委員のうち12人が女性となっている構成を、男女同数にすると表明した。現職が退任する場合は、男女1人ずつの候補者を挙げるよう各国に求めた。
しかし加盟国の反応は芳しく…
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男女格差が主要先進国で最下位の日本。この社会で生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。性別に関係なく平等に機会があり、だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダー〈社会的・文化的に作られた性差〉について、一緒に考えませんか。[もっと見る]